焼け野原には 選択のカードが散らばる

鬼束嬢の歌う曲の中では「Castle・imitation」が好きです、えぇ、いつも唐突です。

 

これ個人的には好きなゲーム（ただし、クリアしたことはない！）
「ブレス　オブ　ファイアＶ　ドラゴンクォーター」の主題歌なんだよなぁ・・・・

あううう、エンディングが見たい。

 

このゲーム（に、限らずだけど）のシステム、自分にとってはハードルと言うよりも高跳びクラスの障害なんだけど・・・・・、皆様どうなんだろ。

 

まぁ、置いといて。

昨日は妙なテンションのままにつらつらっとしたためてしまいましたので。

ミナホタ雰囲気ＳＳＳに、なるのか？
インターバルが開いてしまったので、リハビリ？も兼ねて。
よろしければお眼汚しかもしれないのですが、さらりと流して頂けたら嬉しいです。

 

やーほんと、大したモンじゃないです。宜しければ、お付き合い下さいー。

あ、こどもの日にぽちりと拍手をして下さった方！
もしかしたら、もしかしたらの御方かなぁ？ありがとう御座いました！

 

途中で放り投げたＥpisode1（・・・・なーんてね！）

 

～金曜日にこんなこともありました～

 

 

消えたチェシャ猫を追いかけた先の三叉路で、見つけたのは。

 

「わ」

 

両手はお行儀良く両膝の上に鎮座ましまして。

 

「はァ？『わ』ってナニ。『わ』って。むしろ、あたしが吃驚なんだけど、心臓に悪いんだけど、可愛くないんだけど」

 

ちんまりと背を丸めて座り込んでいる、小首を傾げた徳利狸ならぬ。

 

「うん。そうかもね。だけどオレの方が驚いたから」

 

ミナギ君、だった。

 

凡そ白々しいカオでもってして、だから、わ、と繰り返す諸悪の根源。

 

「なんで？」

 

上目遣いで見上げられた猫の眼が、眩しそうに眇められる。

 

「んー。ほら、あっち」

 

指差さした先には反対側の路地。

特に何があるわけでもない。

 

「何もないよね。だけど、こっちも何があるって訳じゃぁ、ない。よく、こっちだってわかったね？」

 

くすくすと愉しそうに洩らされる笑い。

 

「たまたま、だよ。あっついんだから、早く立って！帰るよ、ほら」

 

手を差し出しといてナンだけど、そういえば、と。

自分の手が件のサイダーのせいでべったべたなのを思い出したので引っ込めようとした、

 

そのときに。

 

「蛍はさ、見つけてくれるよね。オレが、なくなっても」

 

いっとう、鮮やかに笑ってみせた。

 

なんでそんなとこで笑うの、とか。

妙に出来過ぎた言葉にムカつく、とか。

それ、は。

願望なんかじゃなくて、きっと予言なんだ、とか。

 

他にも、たくさん、いろいろ、思った。

 

「そんなの昔から、そうだったじゃない」

 

もう一度手をのばして。

 

「そっか」

 

ミナギ君の手を取って力いっぱい、その身体を引上げると、カオも見ずに歩き出してやった。

 

ミナギ君は、美袋は。

そのことを、全然解ってくれていないことに気がついてしまったあたしは、悔しくて悔しくて、悔しくて。

 

その細い手首に思いっきり爪をたてた。

泣く、かわりに。

 

「いっッ！あー蛍、爪！！つめっ！ワザとだろー！」

 

「気のせいじゃない」

 

「あー、そう」

 

「！！！！」

 

掴んでいた手首から逆に手首を捉まれてぐ、とミナギ君の掌に押し込められた指先。

 

「餓鬼だけど、オレも男の子だから。繋がれるよりも、手は繋ぐ方が好きなんだよね」

 

何時の間にかきちんと収まって、しっかりと絡め獲られた指先。

 

「はいはい、あーそうですか」

 

ほんとうに。

ベタな展開な上にべたべたなんて、なんて、笑えない。カオが、未だに上げられない。

 

「ほら。帰ろう、蛍」

 

消えたチェシャ猫を追いかけた先の三叉路で、見つけたのは。

 

夏のあおいそらによく似合う、いつかの日に見たキミの、笑顔。

 

 

 

がりごりしてて、気が付いた。

普通、道を曲がった先に、いい歳こいた成人男子が死帳の甘党探偵座りで鎮座してたら結構ホラーな展開だよな、と。

 

気にしないは正義・・・・・・・、だといい。