このブログは小説・映画の「ブレイブストーリー」の二次創作兼雑記ブログです。原作者様、各権利元関係者様とは一切関係ありません。
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叔母さんが好きです。どうしてか、と聞かれるといくつか理由あるのですが。23歳で美鶴を引き取る、もしくは預かることになってどれだけ戸惑ったのか。それでも。叔母であろうとした、と思うんです。23歳といえば、本当に自分を振り返ってみても、まだまだ不安定な時期なんじゃないかなぁ・・・・と。(あ、いや私がそうであって。世間のお嬢さんがたはもっとしっかりしてるんではないか、と。)社会人になって、それなりに慌しくて、でも楽しくて。
そんな中、いくら甥っ子とはいえ家族ではない男の子がやってきたら。
そりゃぁ・・・・戸惑いますよ。空回りもするさ。思いどおりにならなくて苛々もするよ。
でも、優しく、優しくあろうとしたそんな叔母さんが好きです。
仕合わせ狂想曲
ただいまぁ、と暗い室内に独りごちる。
当たり前か。午前様だもんね。
ぼんやりそう思いながらぱちん、とダイニングキッチンの電気をつける。
そのままキッチンに行って冷蔵庫から中国の伝説上の動物が缶に描かれたアルコール飲料を取り出す。
まぁ、ようするに。ビールなんだけども。
ぷしゅっ、とプルトップを引き開けて缶の半分程を一気にあける。
変だな、味がしない。苦さだけが口に残る。
ジャケットとバックをぽいっとその辺に投げ出す。
右手にビールをぷらぷら持って。ゆらゆらゆら。
ソファにどすん、と沈み込む。右手は高く、高く揚げてビールの缶をぷら、ぷらら。
やって、らんない。―――この、あたしが?
ふふっと楽しくもないのに薄く笑いが漏れる。
「あ~あ。結構、好きだったんだけどな」あたくし、本日男にフラれました。ちゃん、ちゃん。
まったく、やってらんない。一発ぐらい殴っておけばよかったな。
ことん、とビールの缶をソファの前のガラスのローテーブルに置く。
むかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつく、ねぇ。・・・・・・・・・・・・・・・どうして?小さく零したことば。
苛つきの中にかすかに混じる疑問点と導き出された解答。
どうして、あたしこうなっちゃうんだろう、
導き出された解答に慌てて首をふる。違う、違うんだってば。
かちゃり、と隣りの部屋のとびらが開く音がする。
「お帰り、叔母さん」美鶴がぬっ、と顔をだす。
「う、・・・う、う、う、う、う、う、ん。ただいま。どうしたの?こんな時間に」今、誰にも遭いたくない。
「水、飲もうかと思って」
ちらり、とあたしを見る。見なくていいのに。部屋に入ってすぐ左手がキッチンスペースだ。何か言いたそうに。でも、呑み込んで。美鶴は冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出してグラスに手を伸ばす。
「叔母さんは、いる?」
「うううん、いらない」
そう、と美鶴は綺麗な手付きでこぽぽぽ、とグラスにミネラルウォーターを注ぐ。
あたしはぼんやり、グラスに注がれる水を見てた。部屋に沈黙が降りてくる。
美鶴がグラスに口をつけようとして、やめた。
かたん、とシンクにグラスを置いた。彷徨った視線。あたしを見ない。少し、のためらいの後に。
「俺とアヤは叔母さんの邪魔してる」
・・・・・・・なんで直球。なんで、なんで疑問形じゃなくて断定、なのよ。
むかつく、むかつく。すべて、見透かされているようで、むかつく。
何、馬鹿なこと言ってんの、とは言えなかった。
そんな自分が、あたしは大嫌いだ。
「俺とアヤがいると、叔母さんが幸せになれない」嫌だ。憶いだしたくなんか、ないのに。
『キミが引き取る必要なんてあるのかな』
『キミはまだ若いんだし。お金だって、』
うる、さい。うるさい、うるさい、うるさい。こんな時にフラれた男の顔を思い出すなんて、最悪だ。
『悪いけど。俺、キミと付き合っていく自信がない』
なによ、それ。あたしだって、あたしだって、あたしだって。
美鶴やアヤとずっと一緒に暮らしていく自信なんて、ない。
あるのは不安ばかり。わからないこと、いっぱい。
何かを我慢して。何かをあきらめて。
あたしだって、幸せになりたい、よ。
「う・・・・・うえっ。ふえっ。うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「ちょ、お、叔母さん、叔母さんってば!何で泣くんだよ」
これ以上ないぐらいに泣き声を上げる。ああ、ご近所迷惑だとちらり、と思う。
慌ててソファに駆け寄ってきた美鶴は、物凄く困り果てた顔と、呆れ顔をないまぜにした表情を顔に貼り付けている。
「叔母さん、どうしたの急に。アヤが起きてくるよ。ああもう、くそっ」
「み、美鶴が、悪い。美鶴があんなこと言うから」
「だって、事実じゃないか」ふて腐れた横顔、きゅっと引き結ばれた口元。
―――――ああ、わかってしまった。
ごめん、ごめんね美鶴。あんた、まだ11歳だってこと、忘れてたよ。
「どうしたの?」アヤが眼をこすりこすりやって来る。
「なんでもないよ、アヤ。部屋に戻ろう、な」美鶴が慌ててあたしを隠す。
「泣いてるの?」美鶴をすり抜けてやってきた、天使。突然あたしをぺたぺた触りだす。
「どこか痛いの?」
ぺたぺたぺた、しっかり確かめるように。妙にくすぐったくて、あったかくて。ぬくもり、が妙に嬉しくて。
笑ってしまった。
「大丈夫だよアヤ、どこも痛くないよ。ここ、おいで」
ここ、と自分の膝を指さす。天使があたしの膝にやってきた。
その身体をぎゅうと、ぎゅうとする。まぁるい、やわらかなカラダ。
くすぐったいよ、ところころ笑う。ふ、と思いついて。だって素直に口にできやしないから。
「美鶴、ちょっと。カオ、こっち」
「なに」取り残されて不機嫌なもうひとりの天使のほほに。
ちゅっ、と。軽くキスをする。
これでもか、と見開かれた瞳。次の瞬間耳の先まで真っ赤に染まるのがわかる。
「アヤも!!」
もちろん、ですとも。ねぇ、今わかったよ。
「あたし、仕合わせだよ。だって天使が二人もいるもん」ほんの少し、イタズラで。
「それにさ、もしかしたら美鶴があたしを幸せにしてくれるかも、しれないしね?」
「なに、いって、んだよ」ごにょごにょとらしくもなく口篭る。
何かを我慢して。何かをあきらめて。でもね。
ほら。気が付けば仕合わせはそこに在るじゃない。
あたしは弱いから。
きっとこれからも不安はめいっぱい。わからなくなる事もたくさん、だけど。
あたしには、きらきら光る仕合わせたちが。
そばに、在る。
それはお伽話のように。優しい夢のように。
ねぇ。それって、とってもとっても素敵なことだって、今わかったんだ。
ただいまぁ、と暗い室内に独りごちる。
当たり前か。午前様だもんね。
ぼんやりそう思いながらぱちん、とダイニングキッチンの電気をつける。
そのままキッチンに行って冷蔵庫から中国の伝説上の動物が缶に描かれたアルコール飲料を取り出す。
まぁ、ようするに。ビールなんだけども。
ぷしゅっ、とプルトップを引き開けて缶の半分程を一気にあける。
変だな、味がしない。苦さだけが口に残る。
ジャケットとバックをぽいっとその辺に投げ出す。
右手にビールをぷらぷら持って。ゆらゆらゆら。
ソファにどすん、と沈み込む。右手は高く、高く揚げてビールの缶をぷら、ぷらら。
やって、らんない。―――この、あたしが?
ふふっと楽しくもないのに薄く笑いが漏れる。
「あ~あ。結構、好きだったんだけどな」あたくし、本日男にフラれました。ちゃん、ちゃん。
まったく、やってらんない。一発ぐらい殴っておけばよかったな。
ことん、とビールの缶をソファの前のガラスのローテーブルに置く。
むかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつく、ねぇ。・・・・・・・・・・・・・・・どうして?小さく零したことば。
苛つきの中にかすかに混じる疑問点と導き出された解答。
どうして、あたしこうなっちゃうんだろう、
導き出された解答に慌てて首をふる。違う、違うんだってば。
かちゃり、と隣りの部屋のとびらが開く音がする。
「お帰り、叔母さん」美鶴がぬっ、と顔をだす。
「う、・・・う、う、う、う、う、う、ん。ただいま。どうしたの?こんな時間に」今、誰にも遭いたくない。
「水、飲もうかと思って」
ちらり、とあたしを見る。見なくていいのに。部屋に入ってすぐ左手がキッチンスペースだ。何か言いたそうに。でも、呑み込んで。美鶴は冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出してグラスに手を伸ばす。
「叔母さんは、いる?」
「うううん、いらない」
そう、と美鶴は綺麗な手付きでこぽぽぽ、とグラスにミネラルウォーターを注ぐ。
あたしはぼんやり、グラスに注がれる水を見てた。部屋に沈黙が降りてくる。
美鶴がグラスに口をつけようとして、やめた。
かたん、とシンクにグラスを置いた。彷徨った視線。あたしを見ない。少し、のためらいの後に。
「俺とアヤは叔母さんの邪魔してる」
・・・・・・・なんで直球。なんで、なんで疑問形じゃなくて断定、なのよ。
むかつく、むかつく。すべて、見透かされているようで、むかつく。
何、馬鹿なこと言ってんの、とは言えなかった。
そんな自分が、あたしは大嫌いだ。
「俺とアヤがいると、叔母さんが幸せになれない」嫌だ。憶いだしたくなんか、ないのに。
『キミが引き取る必要なんてあるのかな』
『キミはまだ若いんだし。お金だって、』
うる、さい。うるさい、うるさい、うるさい。こんな時にフラれた男の顔を思い出すなんて、最悪だ。
『悪いけど。俺、キミと付き合っていく自信がない』
なによ、それ。あたしだって、あたしだって、あたしだって。
美鶴やアヤとずっと一緒に暮らしていく自信なんて、ない。
あるのは不安ばかり。わからないこと、いっぱい。
何かを我慢して。何かをあきらめて。
あたしだって、幸せになりたい、よ。
「う・・・・・うえっ。ふえっ。うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「ちょ、お、叔母さん、叔母さんってば!何で泣くんだよ」
これ以上ないぐらいに泣き声を上げる。ああ、ご近所迷惑だとちらり、と思う。
慌ててソファに駆け寄ってきた美鶴は、物凄く困り果てた顔と、呆れ顔をないまぜにした表情を顔に貼り付けている。
「叔母さん、どうしたの急に。アヤが起きてくるよ。ああもう、くそっ」
「み、美鶴が、悪い。美鶴があんなこと言うから」
「だって、事実じゃないか」ふて腐れた横顔、きゅっと引き結ばれた口元。
―――――ああ、わかってしまった。
ごめん、ごめんね美鶴。あんた、まだ11歳だってこと、忘れてたよ。
「どうしたの?」アヤが眼をこすりこすりやって来る。
「なんでもないよ、アヤ。部屋に戻ろう、な」美鶴が慌ててあたしを隠す。
「泣いてるの?」美鶴をすり抜けてやってきた、天使。突然あたしをぺたぺた触りだす。
「どこか痛いの?」
ぺたぺたぺた、しっかり確かめるように。妙にくすぐったくて、あったかくて。ぬくもり、が妙に嬉しくて。
笑ってしまった。
「大丈夫だよアヤ、どこも痛くないよ。ここ、おいで」
ここ、と自分の膝を指さす。天使があたしの膝にやってきた。
その身体をぎゅうと、ぎゅうとする。まぁるい、やわらかなカラダ。
くすぐったいよ、ところころ笑う。ふ、と思いついて。だって素直に口にできやしないから。
「美鶴、ちょっと。カオ、こっち」
「なに」取り残されて不機嫌なもうひとりの天使のほほに。
ちゅっ、と。軽くキスをする。
これでもか、と見開かれた瞳。次の瞬間耳の先まで真っ赤に染まるのがわかる。
「アヤも!!」
もちろん、ですとも。ねぇ、今わかったよ。
「あたし、仕合わせだよ。だって天使が二人もいるもん」ほんの少し、イタズラで。
「それにさ、もしかしたら美鶴があたしを幸せにしてくれるかも、しれないしね?」
「なに、いって、んだよ」ごにょごにょとらしくもなく口篭る。
何かを我慢して。何かをあきらめて。でもね。
ほら。気が付けば仕合わせはそこに在るじゃない。
あたしは弱いから。
きっとこれからも不安はめいっぱい。わからなくなる事もたくさん、だけど。
あたしには、きらきら光る仕合わせたちが。
そばに、在る。
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