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このブログは小説・映画の「ブレイブストーリー」の二次創作兼雑記ブログです。原作者様、各権利元関係者様とは一切関係ありません。
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いやはや。

間に合いましたねって、ぎりじゃん私よ・・・・・!
「では、また後ほど」ってなぁに、ボンジュール・まだーむ、みたいな感じで言っちゃってるのさ!!、なんて。
今回、誤って消したお話とは180度違うお話になってしまいました。
これも、美鶴殿のあてつけ、もとい。

一からリセットした、タマモノデスヨネー!!

あーっはっはっはっ!!
ワタクシ、叔母さん大好きですので!叔母さんメインに持ってきてしまいました。
スイマセン・・・・・これっぽっちも甘くないので・・・・・!
それでも、お付き合い下さるお優しいお方様はいらっしゃいますか?

今回、色々とSSに掠る程度の事なんですが、「光害(こうがい)」について真剣に考えてしまいました・・・・・
イルミネーション、綺麗だけど。
やっぱり星のアカリの方が尊くてみょうに眩しいモノなのかもしれないなぁ、なんて思ってみたり。

は。もそもそと違う方向に話がずれてしまいました。

    では、皆様、よきハッピィクリスマス、ホゥリィ・ナイトを!!

ホゥリィ・カーニバル



「知ってる?今年8年振りだって!」
「知らなーい、何それ?」
「ほら、表参道のイルミネーション!akariumuって言うんだってさー」
 
・・・・・・うっさいな、知ってるんだってばそんなこと。ちなみに、イルミネーションじゃ、ない。
ライティング・イベントなんだってば。
イルミネーションは、ケヤキに悪い影響でるってさんざん叩かれてたじゃないのさ。
なぁにが「あかりうむ」だ。

でも、環境のことを考えて今年の光源はREDって発光ダイオードになってるってことも、知ってる。
だってその記事、雑誌のカップルのお出かけ企画でばばばーんと書いたのあたしだし。
だけど、ね。
 
たかが、クリスマス。
別に、浮かれるモンでもないでしょうに。
 
「表参道ーakarium-和四季なキャンドルナイト」
 
表参道の舗道脇に設置された、直方体の「行灯」は有名な照明デザイナーがデザインを担当してる。
行灯の下方から徐々にグラデーションしていきそのアカリは日本の四季になぞられていて。
 
ピンク色は桜を。
緑色は若苗を。
赤色は紅葉を。
そうして、ほのかな白色は雪を。
 
時間ごとに行灯の色味を変えてほのひかるアカリたちは、ライティング・イベントとしては少し地味なのかもしれない。
だけど、8年振りに表参道にイルミネーションが復活すると言う話題も手伝ってここ、表参道ヒルズから明治神宮にかけて連日すごいひと、ヒト、人だ。
 
すごぉいヒトなのにはもうひとつ理由がある。
 
   「akarium call~あかりに願を~」
 
と言うなんともまぁ、カップル向けの企画が発動しているからだ。
20時から21時迄の一時間、専用の電話番号に繋がればラッキー!!!
 
発せられたコトバに10秒間、一斉に全てのakariがそのコトバを点滅する。マコトに、ありがたい企画だ。
 
・・・・・・相手がいればね。
 
「ってさぁ。ヒガミっぽいよなぁ、あたし」
 
そう、たかがクリスマス。カレンダー上のお祭り。
それだけなのに、ね。
つい、ぼんやり思い出してしまうあたり、自分に矛盾を感じて笑いたくなる。
2日前の言葉があのヒトの影法師と一緒にぶわっ、てやって来た。
 
『クリスマス、時間ある?ほら、キミの甥っ子さんと姪っ子さんにも、逢いたいしね?』
『うん、あの。その、いいの?』
『もちろん。キミの家族なんでしょう?じゃぁさ、待ち合わせしよう。キミたち家族とさ』
『うん!!』
 
そう、言ってたのに。
やっと、あたしの「家族」のことまるごと解ってくれた上でちゃんと。
ちゃんと、あたしを見てくれるヒトができた、のに。
 
やっと、見つけたと思ったのに。
 
ついさっき、神様はあたしに試練とやらを与えたもうた。
そうして。
ずぅんと大きな岩があたし目掛けて降ってきたのだ。
 
『ごめん、ちょっと今日難しいかもしれない。待たせる事になると思う。もう、待ってる?あの、ほんとごめん。悪いんだけ、』
『あ、いいよ。うん、ほら忙しいよね、あんまり遅くなってもあの子たちもまだ、コドモだし。うん。いいよ、いいよ。全然また今度でいいよ!』
『ほんと、』
 
ぷっ、と終話のボタンを押す。
最後まで、聞いてたくなかったから自分から電話を切った。
いいわけ、ない。
いい子のフリも中途半端にしかできないなんて。
可愛くない上に大人げないなんて、最悪だ。
 
ほんとは、どんなに遅くなったって、来て欲しかったな、なぁーんてガラでもない。

あ。携帯、開いたまんまだった。
・・・・なんて漫画じゃあるまいし、ぼんやりし過ぎだ。
 
連絡が最後になってしまったけど。
計画が、ダメになった事を伝えようと、美鶴に電話する。この人混みだ。
アヤと、2人で迷子になってないだろうか。
 
・・・・・考え過ぎだ。美鶴に限って、それはありえないよね。
 
とぅっとぅー、トゥットゥー、とっとぅー、
 
しばらく、話中の電子音が響く。
どうして、繋がらないの?なんで、話中なの?
あたしが、心配して電話してるのに。
 
「なんで、ハナシチュウなのよ。なんで、繋がらないのよ。なんでっ」
 
苛々する。思い通りにいかなくて。何もかも。
 
「なんで、電話に出ないのぉっ」
 
八つ当たりだ、これ。何度か無意味なチャレンジをする。
さっき迄話中だもん、繋がる訳ないじゃない、と思いながら。
 
トゥルルルルル、とぅるるるるる、トゥルルルルル、
 
やっと繋がったと思ったら無常にも切り替えられる、無機質な留守番電話の電子音声。
 
ふぅうぅぅうと、できるだけ息を長く吐き出す。
 
「美鶴?もう、家出た?あの、さ。今日ダメになっちゃったから。この電話に気付いたら、でんわ、」

つぅうーつぅううーつぅうーっ、つぅうーつぅ、 

突然一方的に容赦なく、遮断されて強制終了される通話。
タイムアウトだ。大体、30秒って言いたい事全部、言える訳ないじゃない。
だめだ、思っても仕方ない事が今日は妙に気に掛かる。
 
ふぅぅううううと、息を吐き出しかけてやめる。
 
今は溜め息、吐き出したくない。
けど、深呼吸ならいいだろうか?なんて言い訳を自分にしながらぼんやりと、舗道の「行灯」を見上げる。
 
「雪」のほの白さから、そう。
まさに、「桜」のピンクに行灯が染まり始める。
なんか、やだ。あたし今、こんな桜色なんて見たくない。
 
なんか、やだ。なんで?たかが、イルミネーションじゃん、と思ってから気がついちゃった。
 
―――あぁ、なんだ、あたし。たかが、クリスマスって思ってたのに。結構。結構、ショックだったんだぁ。
 
いやだ。
なんで、こんなとこ待ち合わせ場所にしちゃったんだろ。
・・・・・・って決めたのは、あたしだけど。
 
早く、帰りたい。
なんで、電話掛かってこないの?・・・・・・ダレカラ?
 
・・・・・・・ナンデ、キョウダメナノ?
 
たかだか、約束がたまたま、今日。ダメになっただけじゃない。しっかりしなくちゃ。
こんなの、今迄だってよくあったじゃない?
ちょっとした事で、ぐらぐらと揺さぶられる自分が情けないと思う。
しっかりしなきゃ、あたし。ぐ、と奥歯をかみ締めてみる。
 
  全然、たいした事じゃない。だから、平気。
 
 
さん、・・・・・・・さん、――――お、ばさ・・・ん、
 
「叔母さんっ」
「あ、れ?」
 
くんっ、とコートの裾を引っ張られて振り返ると人懐っこい見慣れたエガオ。ほっ、とする。
でも、なんで?
 
「あ、れ?亘くん?なんでここにいるの?邦子さんも一緒?」
 
くすっ、と笑いながら亘くんは携帯を耳にあてる。
 
「違いますよ。僕は、協力隊員です」
「え?何?あ、美鶴とアヤも一緒じゃない?さっきから携帯に掛けてるんだけどずっと、電話に出ないの」
「まぁ、出たくても、出れないと思いますけど」
 
亘くんはずっと、携帯を耳にあてたままだ。もしかしたら、美鶴に電話掛けてるのかもしれない。
だと、いいな。
 
「なんで?亘くんは美鶴たち、どこにいるか知ってるの?」
「えぇ、まぁって。あ、ほら。叔母さん。美鶴、来ましたよ」
 
美鶴ー、っと大きな声で呼ばれた当の本人は片手に携帯、もう一方の片手にアヤを連れて。
やっぱり携帯に耳をあてながらこっちにやってきた。
携帯に耳を澄ましたままの美鶴と、目が合う。
 
   「やっと、見つけたって、えぇぇ、ちょっ」
 

「えぇぇ、美鶴、まさか」
亘くんがあんぐり、と大きく口をぱくぱくさせてる。
なんなんだろう、2人、うぅん。アヤを入れると、3人して。
 
「叔母さんって、ついてるのかついてないのか。まぁいいや。メリィクリスマス」
「わぁい、メリィクリスマス!おねえちゃん!!」
「叔母さん、叔母さんってとんでもなくついてる、かもしれませんよ?」
「え?」
 
瞬間。
 
      『やっと、みつけた』
 
たった、七文字。
でも、あたしの為の七文字。
あたしが、いつからか探してたコトバ。
 
ピンク色は桜を。
緑色は若苗を。
赤色は紅葉を。
そうして、ほのかな白色は雪を。
 
見えるか、見えないかと言われたらきっと見えない。
でも。
 
行灯に揺らめいたアカリの中に。
あたしは、確かに、この行灯の移り行く季節の中に。
欲しかった、言葉のカケラを見つける。
 
       『やっと、みつけた』
 
ほんの、10秒。
たった、10秒がとても大切で愛しい。
 
あぁ、もう、なんだろう、これ。
神様ってのはなかなか粋な御方なのかもしれないな、とぼんやりと思う。
ちゃんと、見つけた仕合わせ。

   そっか、あたし。今度は、あたしを見つけて欲しかったのか。
 
あははははははっ、とあたしは腕に3人をぎゅうっ、と抱え込む。
そっと、美鶴の耳元で囁く。
    
 「あんたって、あんたって。ねぇ、どうしよう?惚れちゃいそうだよ?」

だって、どうしてかな?今、とっても嬉しいんだよ。
 
はぁ?と美鶴にカオを顰められても。
亘くんがどんなに、けたけた笑おうとも。
アヤが、アヤもアヤもって、可愛らしくおねだりしても。
 
今だけは、ね。
少しだけ、この可愛くない甥っ子に惚れてみようか?
そうしたら、この言葉に出来ないヨロコビの謎が、ほんの少しだけ。
ほんの少しだけ、解けるのかもしれない。
 
でも、今はまだ解けなくてもいいや。
とりあえず、今はこの神の御子たちを精一杯抱きしめてみようと、思う。
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