このブログは小説・映画の「ブレイブストーリー」の二次創作兼雑記ブログです。原作者様、各権利元関係者様とは一切関係ありません。
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うひぃぃぃぃ!!
うそ!!
今日まで、あと10分切ってしまったぁぁぁぁ!!
言い訳も、こじつけもまた明日に!!
とりあえず、盛大に遅刻してきた「お盆」に。
皆様、よろしければお付き合い下さいませ。
いやはや、ほんとナニがナンだかな!!
け、結構。なが、いです、よ??
うそ!!
今日まで、あと10分切ってしまったぁぁぁぁ!!
言い訳も、こじつけもまた明日に!!
とりあえず、盛大に遅刻してきた「お盆」に。
皆様、よろしければお付き合い下さいませ。
いやはや、ほんとナニがナンだかな!!
け、結構。なが、いです、よ??
後にも、多分、これから先も。
あたしは。
あんなお兄ちゃんの姿を見る事はきっと。
もうないだろうな、と思う。
きっと、お兄ちゃんはお兄ちゃんなりの決着をつけたのだと、思うから。
お兄ちゃんが、あたしのお兄ちゃんで。
お姉ちゃんが、あたし達にとって。
大切な、大切なお姉ちゃんである限り、あたしは。
あたし達は、きっと大丈夫だ、と妙にきっぱりと。
そう、思った。
ノスタルジィさえあなたのもの(後)
あれ?
ただいまぁ、って結構大きな声で言ったハズなのに。
いつもなら、すぐに。
「おかえり、アヤ」って声が。
どこかの部屋からでも聞こえるハズなのに。
かちゃり、
そう思いながら、リビングダイニングの扉を開ける。
薄く、開いたベランダの窓。
昼間の気だるさを引き摺るように、カーテンがのらりくらりと揺れていた。
あたしは静かに、テーブルにビニル袋を置いた。
できるだけ、足音をたてずに。
この部屋の端にちょこん、と鎮座するソファまで爪先立ちで歩いた。
・・・・・・・・、いた。ほぅらね。やっぱり、寝てるし。
口に出して言わないけど。
お兄ちゃんは、自分の部屋のベッドよりも。
このソファで眠る方が好きな事を、あたしは知ってる。
「随分、窮屈そうなんですけど。ねぇ、お兄ちゃん?」
お兄ちゃんはこのソファで7年前も、いまも。
こうやって赤ちゃんみたいに丸くなって、眠る。
きしり、
ソファの背凭れに頬杖をついて。
お兄ちゃんのカオをじぃぃと観察してみた。
今のところ起きる気配は、ない。
「お兄ちゃんの事、みんなさ、『格好良い』、『綺麗』、とかって言うんだよ。どう思う?お兄ちゃん」
あたしはお兄ちゃんが格好良いなんて、思ったことは正直、一度もない。
今思えば、いつだって、お兄ちゃんは格好悪かった。
でも。決まってお兄ちゃんを格好悪くさせるのは。
いつもいつも、いつも。
・・・・・・・・・・・、お姉ちゃんだった。
あの時も、そう。
お姉ちゃんと、お兄ちゃんと、あたしで。
初めて迎える、夏に。
お姉ちゃんは突然、言った。
「お盆、しようか。あたしと、美鶴と、アヤの3人で」
「おぼん?」
「うん。美鶴とアヤのね、お父さんとお母さんを呼んでね。一緒に、ご飯とか食べようかなって思って。駄目かな?」
「んーん。いいよぅ」
ふふっ、
お姉ちゃんが微笑う。あたしも笑う。
あのね、あの頃。
あたしは、お兄ちゃんや、お姉ちゃんが思うより。
ずっと、現実的にお父さんとお母さんの事を。
理解してた、と思うんだ。
だって、嫌でも。
どんなにお兄ちゃんやお姉ちゃんがとても、とても注意深く。
「あたしに聞かせたくない事」を優しい嘘で守っていてくれたとしても。
嫌でも、判らなきゃいけない事は、やっぱりあったから。
だって、嫌でも。
どんなにお兄ちゃんやお姉ちゃんがとても、とても注意深く。
「あたしに聞かせたくない事」を優しい嘘で守っていてくれたとしても。
嫌でも、判らなきゃいけない事は、やっぱりあったから。
だから、あたしも。あたしのやり方で。
お兄ちゃんとお姉ちゃんを守るのに、とても必死だったんだと思う。
お兄ちゃんとお姉ちゃんを守るのに、とても必死だったんだと思う。
「お父さんとお母さんと一緒にご飯なんて、食べれないよ」って、絶対。
絶対、言っちゃ駄目だって頑固に、そう思った。
それは、あたしが決めた「ルール」だから。
「うん?美鶴、ちゃんと聞いてるー?」
その時、お兄ちゃんは何も言わなかった。
聞いてるのか、聞いていないのか。
何時ものように。
黙って本を読んでた。
そうしてお兄ちゃんは、何時もと同じように。
でも、完璧に。
涼しいカオで嘘をついていた。
だから最初、あたしは何が起こったか解んなかった。
ぱしぃ、って。
あんまりにも軽い音が、部屋に馴染んで響いて。
お兄ちゃんが、鬱陶しそうに。
テーブルに載った、お父さん用のキュウリの馬を床に弾き落とした。
もう一頭、お母さん用のキュウリの馬も、同じように。
ぱしぃ、
弾き落としてから、あたしが創りかけていたナスの牛を優しく獲り上げて。
くすりと優しく笑った。
くすりと優しく笑った。
今でも、あの時お兄ちゃんが創った「笑顔」は、大嫌いだ。
「アヤは父さんと母さんに帰って来て欲しいか?」
その時あたしは、お兄ちゃんが。
あたしと同じか、あたしよりも小さなコドモに視えて。
ただ、ただ、ただ、ただ、ただ、ただ、苦しかった。
お姉ちゃんは。
だんまり、としながらお兄ちゃんを、じっと観ていた。
「俺は。父さんにも母さんにも帰ってきて欲しい、なんて思わない。むしろ、」
むしろ、の先はとうとう聞けなかった。
あたしが、大泣きし始めたからだ。
うぅん、あたしは、ワザと泣き始めたんだと思う。
その先は、きっと。
お兄ちゃんも、あたしも言っちゃいけない気がした。
多分。
「お父さんとお母さんは好き?」って聞かれた時に。
・・・・・・・・、思わず言ってしまいそうになった、言葉たちに。
多分、とてもよく似ている感じだ、って思ったから。
多分。
「お父さんとお母さんは好き?」って聞かれた時に。
・・・・・・・・、思わず言ってしまいそうになった、言葉たちに。
多分、とてもよく似ている感じだ、って思ったから。
とても、息苦しくて。
あたしは、その時初めてこのセカイの、この場所の、薄さに気付いてしまった。
それはとても、とてもとても。嫌な事、だった。
それはとても、とてもとても。嫌な事、だった。
大泣きしながら盗み見た、お兄ちゃん。
あぁお兄ちゃんは、「半分」しかここにいないんだ、と。
凄く、綺麗に納得する事が出来てしまった。
お兄ちゃんは「自分」からも、セカイからも。
あの時、ヒトリ取り遺される事を願っていた。
そんなお兄ちゃんを見てると、どうしようもなく怖くて。
怖くて、悲しくて、どうしたらいいか解らなくて。
例え「半分」しかお兄ちゃんが、いなくても。
あたしはお兄ちゃんを置いてく事なんて、出来ない。
それに。ここにいて欲しい、と思ったから。
それに。ここにいて欲しい、と思ったから。
小さなあたしは泣く事で必死に。
お兄ちゃんを引き留めようと、独り、頑張った。
あたしにはそれ位しか、出来なかった。
「ナス、は?」
それでもぺりぺりと、捲れていくセカイを繋ぎ留めたのは、お姉ちゃんだった。
「美鶴、アンタそのナスの牛、どうしたい?持ってたいの?そこのキュウリの馬みたいに、捨てたい?」
ぼんやりと、お兄ちゃんが手のナカのナスを見る。
「迷うなら、返して。それは、アンタのじゃない」
お姉ちゃんは、真っ直ぐにお兄ちゃんを見ていた。
お姉ちゃんの視線に耐えられなくなった頃。
お兄ちゃんがぎりっ、とこのセカイに爪を立てた。
この薄いセカイを、破り捨てようと、した。
「いつもいつもいつも!!いっつも、叔母さんは、そうだ!何?何がしたいの?放っておいて欲しい時も!いつも、いつも!!遠慮って言葉知ってる?あぁ!ごめんね!!知らないよね、今度教えるよ?もう、いい加減にしてくれ!」
あたしの前で。
お兄ちゃんが声を荒げるなんて、それ迄なかったと思う。
だからとても、吃驚して。
あたしは、泣き止むタイミングを完全に見失ってしまった。
だからとても、吃驚して。
あたしは、泣き止むタイミングを完全に見失ってしまった。
「あたしの為に、どうしても。しなくちゃいけない事だと思ったから」
言いながら、お姉ちゃんは突っ立ったまんま泣き続けるあたしの横に、来ると。
膝を落として、目線をあたしと同じぐらいにした。
「アンタが、兄さんと義姉さんを赦せないように。あたしも、まだ赦せそうにない」
お姉ちゃんの指が、あたしの髪の毛を優しく梳いた。
「あたしも含めて、めいわ、く?うん、迷惑だよね、実際。迷惑を被った誰もが、あの2人を赦していない」
そうして、ゆっくりとあたしを優しく引き寄せた。
「美鶴は、あたしのこと、どう見える?」
優しく、優しく、繰り返し、繰り返し。
あたしが落ち着くように、背中をさすってくれた。
「悪いって思ってるよ!!!迷惑かけて!だから!!嫌だったんだ!だったら!!最初から、俺達、」
「そう。アンタにはあたしが『カワイソウ』に見えるんだね」
お姉ちゃんは、ただひたすらに、穏やかだった。
「あたしは、『カワイソウ』なんかじゃない。美鶴とアヤとあたし。3人で暮らすって決めたのは、あたし。兄さん達の事は『迷惑だ』ってハッキリ思うけど。今は、ね。アンタ達の事『迷惑』って思わない」
ふふふぅ、ってお姉ちゃんが笑う。
「でも、でも!でも!!!お、れたちは。叔母さん、の。叔母さん、も。きっと、俺達が。邪魔に、なるよ。そうして、後悔するんだ。きっと、繰り返す。母さんみたいに。俺は?父さんのように?そんなの、御免だ!で、も。でも!!!仕方なかったじゃないか!!」
ねぇ。俺は、どうすればいいの?
例え、言葉になっていなかったとしても。
お兄ちゃんがずぅーっと、その手に持っていた荷物の重さを。
あたしはその時、知ってしまった。
あたしはその時、知ってしまった。
「美鶴。アンタってほんと。アッタマ悪いよねぇ。アンタは自分の親が嫌いなの?好きなの?赦したくないの?それともあたしに、赦してやって欲しいって思うの?」
ふぅーーーーって、お姉ちゃんが溜め息を吐いた。
「あたしは、まだ兄さん達を赦してやんない。でも、それでいいの。あのね、ずぅーっと誰かを『赦さない』ってのは、思ってる以上に難しいよ?ましてや、自分の親は特にね。だから。アンタは、諦めな」
アヤ、ちょっとごめんね、
ってあたしの傍からお姉ちゃんは離れた。
そうして、お兄ちゃんの手のナカのナスを。
ひょぃっ、と取り上げた。
「これは、あたしが貰うね。貰うんだから、諦めな」
「諦める?ナスを?ナニを?」
「何だろうね?フリでもいい。思い込みでもいい。ゆっくりと時間をかけて。あたしが取り上げたモノを諦めな」
今度はあたしの方を見て、ちょっと困ったように笑った。
「ねぇ、アヤ。今は無理でも。いつか、時間をかけて。お父さんとお母さんを、好きになってくれると。あたしは、嬉しいな」
今度はあたしの方を見て、ちょっと困ったように笑った。
「ねぇ、アヤ。今は無理でも。いつか、時間をかけて。お父さんとお母さんを、好きになってくれると。あたしは、嬉しいな」
いつか。
本当にそんな日は、来るんだろうか?
あたしは、ちょっと自信がなくて。黙って、俯いてしまった。
「んー、でも。やっぱり、あたしあの2人にはあの世でもさァ。思い知って貰わないと、腹のムシが治まらないんだよね!」
本当にそんな日は、来るんだろうか?
あたしは、ちょっと自信がなくて。黙って、俯いてしまった。
「んー、でも。やっぱり、あたしあの2人にはあの世でもさァ。思い知って貰わないと、腹のムシが治まらないんだよね!」
兄妹揃って、ぱちくり、ってしてしまった。
「思い知って貰う?ナニを?」
「ん?あぁ!あのね。赦す、赦さないの前に。キッチリ!自分達が悪かったってさ!!思い知らせてやりたいの、あたし。それにねぇ、」
にぃやぁぁぁぁっ、て笑う。
これは、いつものやつだ。
いつも、お姉ちゃんが何か企む時に見せるカオだった。
「イヤガラセしたいの!お盆にかこつけて、ね。美鶴とアヤが、ここにいて。3人でご飯食べて、いっぱい笑って。アンタ達がここにいて、あたしは嬉しいの、楽しいの、倖せなの。この事、あの2人に自慢しないでどうすんの!」
しっかり自慢して、キッチリ後悔して貰いますから!
にぃやぁぁぁぁっ、て笑う。
これは、いつものやつだ。
いつも、お姉ちゃんが何か企む時に見せるカオだった。
「イヤガラセしたいの!お盆にかこつけて、ね。美鶴とアヤが、ここにいて。3人でご飯食べて、いっぱい笑って。アンタ達がここにいて、あたしは嬉しいの、楽しいの、倖せなの。この事、あの2人に自慢しないでどうすんの!」
しっかり自慢して、キッチリ後悔して貰いますから!
お姉ちゃんは 、ナスをくるくると愉しそうに廻す。
「だから、ねぇ。しばらくは。美鶴もアヤも。あたしの傍にいて、あたしの自慢に付き合って欲しいんだけど?」
そう言うと。
右手にお兄ちゃん。左手に、あたしで。
お姉ちゃん、お姉ちゃん、お姉ちゃん、お姉ちゃん、おねぇ、ちゃん。
そう言うと。
右手にお兄ちゃん。左手に、あたしで。
お姉ちゃんは、いつかのように。
ぎゅぅぅぅぅ、ってあたし達を抱え込んだ。
もしかしたら、もしかしたら。
いつか、いつかね?
お父さんと、お母さんを好きだと。
笑って迎えられる日が、来るかもしれない。
いつか、いつかね?
お父さんと、お母さんを好きだと。
笑って迎えられる日が、来るかもしれない。
あたしは、初めてそう思った。
傍に、お姉ちゃんがいてくれるのが嬉しくって。
傍に、お姉ちゃんがいてくれるのが嬉しくって。
出来るだけ、ぴとぉって。
お姉ちゃんに身体を擦り付けて、眼を瞑った。
だって、ね!
お兄ちゃん、相当情けないカオしてたし。
あたしだって。
これでも、あたしのやり方でお兄ちゃんを守ってきたんだし。
だから。
見なかった事に、してあげた(何を?って言われたら困るけどね!)
お兄ちゃんが、あたしのお兄ちゃんで。
これでも、あたしのやり方でお兄ちゃんを守ってきたんだし。
だから。
見なかった事に、してあげた(何を?って言われたら困るけどね!)
お兄ちゃんが、あたしのお兄ちゃんで。
お姉ちゃんが、あたし達にとって。
大切な、大切なお姉ちゃんである限り。
例えば、お兄ちゃんが「半分」しかここにいなくても。
きっとあたし達は、大丈夫だ。
きっとあたし達は、大丈夫だ。
「うーん。感動的といえば、そうかもだけど。やっぱりなー、あんなシーン見ちゃったら『格好良い』って、思えないよね、うん」
「アヤ、嫌がらせか?お前さ、絶対。叔母さんの影響受けてるよな」
あら!
「ヤダ、お兄ちゃん!いつから起きてたの?あはははは!!あたしのお兄ちゃんが『格好悪い』訳ないじゃん」
「お前、言うようになったじゃないか。相当、白々しいぞ、ソレ。で?買い忘れたモノ買えたのか?」
くぁ、ってお兄ちゃんが欠伸をしたので。
あたしは、お兄ちゃんの眠気覚ましのお手伝いをする事にした。
にっ、こぉぉぉぉぉぉぉぉ、
「お兄ちゃん!明後日、お姉ちゃんがウチに来るって。まぁ、お姉ちゃんキュウリとナス買ってたけどさ!!ほら!昔みたいなの、またやりたいなっ!今年!!!」
だから。
ダンボール、一箱分。
キュウリの馬はお兄ちゃんが、作ってね?
拝啓、父上様、母上様。
そうです。
お兄ちゃんは、あの夏から。
キュウリが「嫌い」になりました。
だけども、ナスは嫌いじゃないみたいです。
あたしも、お兄ちゃんも。
すくすく育っています(真っ直ぐ、かどうかは謎ですが)
今年もまた、ウチに来てくださいね!
あたしと、お兄ちゃんはまだ、もう少し。
あの日、お兄ちゃんが言ったように。
「ここに、いたい」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、です。
あしたは、お盆です!
キュウリの馬達が(ダンボール一箱分の)
お父さんとお母さんを早く連れてきてくれますように。
それでは、またあしたに。
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