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このブログは小説・映画の「ブレイブストーリー」の二次創作兼雑記ブログです。原作者様、各権利元関係者様とは一切関係ありません。
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いやはや。

がりごりし終わってみれば、なんだかじめじめなんだか、めそめそなんだか。
叔母さん×美鶴(もしくは美鶴×叔母さん)なんだか、美鶴×黒ミツなんだか(もしくは、以下略)
イメージは筋肉少女帯の「風車男ルリヲ」に、谷山浩子の「まっくら森のうた」風味が加わればいいなと思う。

いや、やっぱり違うなぁ・・・・!
某素敵サイト様で谷山浩子の名前を見た時思わず「く・・・!くくぅ・・・・・!!」と唸ってしまった。
以下、ちょいとばかし自分の嗜好に走っていってしまったのでスルー大絶賛です。
ほんと、この方が歌う曲・・・・・大好きなんだ。

「恋するニワトリ」とか。「鳥籠姫」とか。「王国」とか。
だけどね、この方の歌はアレなんだ。
聴いたことのある方は解ると思うのですが・・・・・・

底の底で、じわりと、どろりとするものがある。
ひたひたひたひたと、気がつけば背筋が凍りつく旋律の戦慄。

好きです、「骨の駅」

それ以上に「会いたくて」が好きなんですけど、ね。

唐突になんですが。
やっぱり私が書く美鶴殿は、へたれです。
そのへたれを何とか叩き直して、根性入れ直してやる役割は、(あくまで私の自分設定なのですが)

叔母さんであったり、亘であったり、時に黒さんであればいいと、思う。
コドモであることができなかった、かと言ってオトナになるには少しばかり、ひたむき過ぎる。
そんな美鶴殿がやっぱり、どうしようもなく好きだったりします。

もし、お付き合いくださるという心優しい御方様がおられるなら。
長々となってしまいましたが。

お付き合いくださると、とても嬉しいです。
あたらしい昨日、の「た」の項、

たどり着くのはここだって、ちゃんと思い出せるかい、です。

  
かちり、こちり。
 
かちり、こちり。
 
・・・・・・デジタル時計なら、こんな音しないのに。
 
抗議の意味を込めてにらみつけてやる。
薄く眼を開けると飛び込んできた、叔母さんお気に入りのいやに年代がかった掛け時計に。
 
むかし、の。
ゆめを、視ていた。
寝苦しい。浅い眠りをさっきから、ずっと繰り返してる。
あぁ、またか。
 
こんな時、眠りたいなんて少しも思わないのに。
また、眠りに、おち、る。
 
目の前には、やみ、ヤミ、闇、病み、
 
目蓋の闇に浮かぶ、時計の短針、秒針、長針。
無遠慮に奏でられるメトロノーム。
過去、現在、未来、なんて陳腐な言葉に置き換えてみると、
 
ざわり。
 
背中が、粟立った。
 
あぁ、
ゆめ、ならよかったのに。でも、ゆめ、なんかじゃ、ない。
 
 
ーあたらしい昨日ー
 「たどり着くのはここだって、ちゃんと思い出せるかい
 
 
がたり、ごとり、かちち、かちり、みしり。
 
      「ゆめ、か」
 
口にだしてしまえば何てことない。
実際、「寝言」として口から漏れていたら嫌だな、と思うけど。
 
ごとり、かちり、ぎりり、み、し、り。
 
足元に転がる、歪んで、へしゃげた時計たち。
 
とけい、とけい、とけい、とけい、とけい、とけい、とけい、
 
そこ、ここに。ここ、そこに。
 
ばらばらに時を刻み続ける。
すでに時を刻むことを止めてしまったモノもあるけど。
 
「自分の夢ながら。いい、趣味だ」
 
自分で言ったセリフが、虚しく転がって逝く。
なんだか可笑しくて、哂ってやる。
 
がちり、ごちり、ぎりり、みしり、みしり、
 
さっきから、つき纏う金属が触れ合う音。
 
かちり、かちり、
 
これは、今いちばん聞きたくない機械仕掛けの音。
 
時計、鈍い金属音。
そして、耳障りな機械音。
そうか、これは歯車が廻る音、だ。
 
はぐるま。
歯車が廻る、いくつものいくつもの時計のナカで。
先を往く、重なる、追いかける、閉じられた、環たち。
時を廻す、モノ。
 
・・・・・そんな歯車、のイメージが過ぎる。
 
実に、くだらない。
そして、ばかばかしい。
 
だけど、悲観主義者にぴったりな嗜好の思考じゃぁないか?
 
廻された環は表か裏か、右か左か、過去か未来か、夢か現か?
どちらにも未だに進めないでいるのはなぜだ?

「くだらない、馬鹿ば、」
 
、かちり。時計の針が、時間が、動きだす。
 
(、、、、、だから、弟さんの、、、でしょう?)
(なに、、、、うちだって、、、余裕なんて、、)
 
―――ほんと、いい趣味してやがる。
 
「兄さん、やめなよ。本人、ここにいるのよ?」
 
・・・・叔母、さん。
これは叔母さんに引き取られる少し前の、キオク。
 
「お前は、自分には無関係だと思うからそんなこと、言えるんだ!お前だって、」
「兄さん、あたし無関係だなんて思ってないよ。だって、」
 
    このこ、あたしが引き受けるから、
 
歪に寄せられた、普段はカタチのいい眉。
鋭く細められたふたつの眼。
かたく引き結ばれた口元。
 
無理しなくていいんだ、叔母さん。
叔母さんが、何も引き受けることないじゃないか。
 
イツカ。
イツカイラナイトキリステルナラ、ドウジョウナンテシナイデ、
 
うるさい!!うるさい!!うるさい、うるさい!!!!
 
叔母さんにとって、俺はお荷物でしかないじゃないか。
誰も、俺を必要としてないじゃないか。
 
イラナイヨナ?イラナイナラ、ステテシマエバイインダヨネ?
 
ごとり、かちり、みしりみしり、ぎし、
 
また歯車の廻る音が、する。
 
、かちり。少しだけ、時間がうごく。
 
引き取られる前から解ってたはずなのに。
叔母さんと、俺の間にあるどうしようもなく、離れた距離。
埋める方法なんて見つけられなかった。
 
「ねぇ。あたし、どうすればいいの?あたし、あんたのこと、わかんない、わかんないんだってば!!」
 
・・・・・やな、ゆめ。
 
いや、違う。ゆめじゃ、ないか。
そうだった、現実にあった、ことだ。
書き換えらる、掏り替えられる、前の現実。
 
ヒステリックな叔母さんの泣き声が響く。
おれ、は。
 
あの時、どうしたんだっけ?
 
「ほっとけば、いいだろ。あなたと俺は他人なんだから」
 
意識的に叩きつけた、言葉。そうか。そう、だった。
 
オモイシレバイインダ、キマグレニサシダサレルソノテノ、
残酷さに。
でも。
ドウシタラ、イインダロウ、ドウシタラ、
笑ってくれるの、か、な、
 
どうしようもない息苦しさの後に残るのは、諦めと言う性質の悪い言い訳。
便利で簡単な、理由づけ。
 
叫びだしたいのに、喉が引き攣ってこえ、が。
声が、でない。
 
ごとり、ごとり、ぎちり、ぎちり、がたり、みしり、
 
あぁ、この歯車たちを、時間たちを廻しているやつは、誰だ?
どうして、今更こんなゆめを視せるんだろう?
チガウ、どうして憶い知らされなきゃいけないんだろう?
 
だれだ、だれだだれだ、だれだ、だれなんだよ、歯車を廻す、やつ、は。
歯車を廻すやつを、
 
「見つけたら?お前、どうするつもりだ?」
 
ふわり、と見覚えのある黒のマントが風にそよぐ。
 
りぃぃん、
マントの先の石たちが聞き馴染んだ音を奏でる。
長いローブがはたはたと、そいつの躯に纏わりつく。
 
「あ、あぁ、お、まえ、なんで」
 
情けない声しかでないんだ、いつだって。
いつだってお前を、もうひとりの俺を見つけると。
 
「あんまり手間を取らすな。ここ、は。俺が手を出せる範囲を超えてる」
 
どうして、ここに、
 
「いいな?これは、現実じゃない。現実に、ならなかったんだ。あいつの手口に乗るな。解るな?さっさと、戻れ」
 
言いたいことも、言わせてくれない。
お前はどうしてこんなとこにいるんだ、とか。
あいつって誰だ、とか。
 
ほら。言いたいこと、たくさんあるのに。
 
「じゃあな。美鶴、お迎えだ」
「な、おまえ、おい、」
 
――なぁ、美鶴。お前が、戻る場所はここじゃないだろう?
 

いつだって。
追いつけないんだ。手を伸ばしてみても、いつも。
 
いつも、
 
「なに、美鶴」
「は?」
「『は』って、あんた、ねぇ。あのさ、あたし動けないんだけど?」
 
状況を把握するには、些か。
いや、
かなり抵抗がある状況なのは、確かだ。
カオが上げれない、叔母さんのカオが見れない。とても、不愉快。
 
「これは、事故だから」
「はいはい。寝惚けた、と。それよりあたしは、あんたが毛布一枚でこんなとこに転がってるワケが知りたいんですけど。なに?ソファの方が寝やすいの?」
「なんで、」
「ん?」
「なんで、叔母さんはこんなとこにいんの」
 
あぁ、と返事が降ってくる。
 
「うーんと、じゃぁさ。誰かさんが、ちょーっとでいいから、この手を離してくれたら教えてあげてもいーよ」
「!!!!」
 
手を伸ばした先に在る、あたたかさが心地よかったから。
つい、ナニカを掴んだ指先はそのままにしておいた。
・・・・・なんてうそ臭い、けど。
 
「なぁんて、ね。はい、捉まえた」
 
改めて、逆にしっかりと絡めとられた指先。
やわらかな温度、だとしみじみ思う。
だけど叔母さんの細い指先が、ちいさく不満を訴えていた。
 
「美鶴。さーいきん、夜中にここに転がってさ。それから、部屋に戻ってるでしょ」
「知ってたんだ」
「うん」
 
手を振り解こうとして、やめた。
 
「初めて、部屋にあんたがいないのを見た時、さ。美鶴、どっかに行っちゃったのかと思ったの」
 
かすかにだけど、指先が震えていたから。
 
「なに、それ」
 
かわりに、捉われた手はそのままで。
俺は、毛布のサナギになってやった。
 
「少し、眠い。眠くて俺、動けないから」
 
叔母さんが、近くて。
叔母さんが、笑う。
 
「やだやだ、これだから素直じゃないオコサマは!しょうがないなぁっ!ちょっとだけだよ。あんたが眠るまでは、」
 
         傍に、いてあげる
 
「ありがとう」なんて、言えるほどオトナじゃないから。
ぎゅっと、指先を握り返して「ありがとう」のサイン。
 
サナギのナカで俺も、やっぱり笑う。
 
もしかしたら、もしかしたらだけど。
まだ、間に合うかもしれない。
もう一度あいつに追いつくことが、遭うことが出来るかもしれない。
 
そうしたら、今度こそ言ってやろう。
 
――なぁ、お前こそ。ちゃんと、戻って来い。 
   俺たちの、居場所に。
   
 
      「絶対に、だ」
 
寝言なのか、セリフなのか?
 
・・・・・・・・それは俺たちだけの秘密。
 
 
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