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このブログは小説・映画の「ブレイブストーリー」の二次創作兼雑記ブログです。原作者様、各権利元関係者様とは一切関係ありません。
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うん、もうどうしたもんかと。
何度目かの嘘になりそな勢いです、はい。
とりあえず、このまとまりで「夢の終わり」は終わるんですが。
うぅん、ざっと自分の書いたものに眼を通すと・・・・・

うっわぁ!なんだかなぁ、と思ってみたり。
うん、丁寧に書こうとしてるんだけど・・・・・カラ回ったなぁとか。
うわうわうわ!大きな間違いに気づいた・・・・とか。
なんだか、本当にあなぼこだらけで、いびつなお話になってしまいました。

うううう。
ラストまであとちょっと。
丁寧に、丁寧に。
やっぱり自分ペースで書いていこうと、思います。
ふふふ、私に人生において、逃げ、という単語はもはや切っても切れなくなりつつあります。

補足:Gio coso(ジオコーソ)は曲想記号で、おもしろそうに、楽しげに



暁闇に終わるオペラ~Gio coso~




    「さようなら」
 
イツカを、掴めなかった手をこんなに。
こんなに、後悔するなんて思わなかった。
手、に残る掴みたかったカタチの抜け殻に。
もう、こんな想いはたくさんだと思った。
 
ぎりりりぃっと自分の手を思いっきり握り締める。
オレ、はまた。
また、掴み損ねた。
 
どうして、どうして、どうして。

美鶴、美
鶴、美鶴、美鶴、美鶴、美鶴、美鶴、
オレはここに縛られていたけど。
オレはお前が必ず来るって解ってたから。
だから、ただ待つことしかできないオレにうんざりしながらも、どこかで。
このセカイに存在できる、ことが嬉しかった。

だけど、それじゃぁ駄目なんだ。
アヤが、お前が。
喪くなってしまう。
女神との約束。冥王との、盟約が果たされていない。

「おい、美鶴。美鶴、美鶴、美鶴、美鶴、美鶴っ」

がっ、がっ、がっ、がっ、
 
お前がそんなにこのセカイに閉じこもるのならば。
いっそ、このセカイを、
 オレが、俺が壊してしまおうか、とも思う。だけど、美鶴、が。
壊れて、しまう。

がっ、がっ、がっ、がつん、と氷を蹴る足を止める。

「却下」と、宮原が迷いもなく言った言葉。
そうだな、オレも。

「却下、」
「ばかやろう、オレがなんだって言うんだ。お前は。
お前には『いま』が重要だろう!」

「ばかやろう!!」
「ばっかやろう!還ってこい!!『過去』より、『今』が大切だろう!」
(うる、さいな)
「な、」
(随分、言ってくれるじゃないか、お前。)
「美鶴?」
(うるさくて。寝れやしない)

「お前、」
(ふん。お前等、好き勝手言ってくれるじゃないか)


    (ふぅ。)

ぱきり。
ぱきり。ぱきぱき、ぱきぃぃいぃ。

始まりの、ベルが響き渡るように。

ぴきぃぃいぃぃい、ぴきり。

氷で閉ざされた、空間が壊されていく。

ぴきん。

風花、の様に氷のカケラが夏の夕暮れに舞う。

「な、美鶴、おま、」
「言っとくけど。手間取っただけだ」
ぐわしぃっと掴まれた足元をみると、不機嫌そうな俺が身体半分を、氷面から
引き上げながら睨みつけていた。

「俺はお前なんだろう?それなら、」

ふぅ、と身体を引き上げて軽く息をつく。

「お前の感情、も伝わる。このセカイは俺が創ったモノだから」
だから、とまた不機嫌そうに顔をしかめる。

「色々好き勝手言われるのは、不愉快だ」

びきり、びきぃぃぃぃいん。

「わわわわわわ、ってなんだこれぇぇぇぇ」

ばきり、ばきぃぃぃぃいん。

「わ?っ、唐突だなぁ」

にっ、と美鶴が2人に向き直る。

「よぉ、小村、宮原」

にこぅ、と哂ったのは宮原で。
すぅ、と構えたのは小村で。

瞬間に、

がっ。

宮原、が素早く美鶴を羽交い絞めにして。
小村が軽く右ストレートを決めていた。

「驚いたな。三谷がチェックメイトをかけると思ったのに」
「はぁ?宮原何言ってんだ?とりあえず、今のでチャラだ。芦川」

わざと殴られてやったろう美鶴?
そんな俺に、オレはびっくりだ。

「ふん、小村覚えてろよ」
「な、宮原はいいのかぁ!って言うか。さっきから見えるあいつはなんだぁぁぁ」
「うーん。まぁ、芦川のドッペルゲンガーだとでも思え、小村」

「ドッペルゲンガーは小村には難し過ぎるだろう」
「あ、そうか」
おまえらぁ、という小村の顔があんまりにも可笑しくて。

ははははっ、とつい。

つい、笑ってしまった。

「すまない、小村。オレも『芦川美鶴』なんだが。お前と喋るのは初めてだ」
「うぅぅん。あっちの芦川より、いい奴みたいだ!俺は魔導士好きだし!」
「ばかか」
「まぁ、小村だからね。さて、と」

宮原がオレに向き直る。

「お姫様、はお家に帰った訳じゃないよな?」
「あぁ」
「そういや、イツカいねーじゃん」
「あの魔女、今は亘のとこに出向いてる訳か」
「やけに、余裕だな美鶴?」

「そうでも、ないけどな」

そう言った美鶴の顔は。
相手、を信じている時の顔だ。自分、と同じ場所に立って。
任せられる、信じられる相手に向ける顔つきだった。

「行くぞ、お前ら」

美鶴がにぃぃ、と笑ってぱちん、と指を鳴らす。


      「大団円だ」


――――――――今、ようやくこのセカイが。

            終幕に向かって廻り、だした。









 
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