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このブログは小説・映画の「ブレイブストーリー」の二次創作兼雑記ブログです。原作者様、各権利元関係者様とは一切関係ありません。
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ふふふふ。
まさかの、二話連続更新です。あと、二話で「夢の終わり」は終わるんですが。
エピローグみたいなお話を一話書こうかなぁ・・・とも思います。

うん、そうして、書きたっかった黒ミツのお話を終われたらいいなぁと思います。
たぶん、私の書き方は読みにくい方もいらっしゃる、と思います。
だけども。
クレームもなく、皆さんお付き合いして頂いて・・・・ありがとうございます!!
(は!もしや、メールフォームや拍手がないだけであって、クレーム書きたいんだよ!
との方様・・・・ううん。どうしよう・・・・か、考えます)

って!まだ最後じゃないから!
あと、一話プラスα残ってるから!!
お付き合い、くださいませ!

補足:Con brio(コンブリオ)は曲想記号で、生き生きと

言い訳という名の追記:書き上げてから、少し手直ししました。
・・・・・・あまりにも、誤字脱字が酷かったので・・・・!


暁闇に終わるオペラ~Con brio~



「悪いな、亘。イツカはお前には渡せないんだ」
 
いつも、いつも。
この手に掴み損ねてきたから、今度こそは絶対に自分の手で掴みたかった。
 
「わわわ??美鶴・・・・が二人ぃ?カッちゃん!
宮原も!ゆ、夢にしたって、」
「あのね、ボクの言った事まるっきり信じてないでしょ、亘」
 
亘、と。オレは亘に向き直る。しらず、微笑っていた。
イツカ、に手を伸べてくれてありがとう。
でも、きっとお前なら。
たぶん、お人好しのお前ならきっとイツカに手
を差し伸べてくれるんじゃないかと、思っていた。
 
「亘、これは美鶴の夢だよ。すまない、オレがここにいるお前達を美鶴の夢に引き込んだんだ」
「正確にいうと、俺が創ったセカイなんだが」
「よっ!亘。ひどいんだぞ、こいつ。さっき迄俺と宮原は氷漬けだったんだぞ」
「迷惑極まりない話だね。ゆっくり眠れやしない」
美鶴、が。小村が、宮原がそれぞれに言い分を紡ぎだす。 
本当に、騒がしい。
でも、喪くしたモノたちが。
いつの間にか。
オレとお前に戻ってきたんだな、美鶴。
オレはオレのすべき事が、ある。
 
「イツカ、オレはオレのいたところに戻らなければいけない。イツカ。お前も、戻らなければ、いけない」
本当は、生み出されるはずのなかった存在。
オレが、呼んだ。
オレの一部。
亘じゃなくて、オレに還らなければいけない。
 
「ミツルは、美鶴に還るんじゃないの?」
亘がさも当然のように、聞いてくる。
違う、んだよ。
「ボクらとは、違うんだよ亘」
 
美鶴、の心が揺れている。
ばかだなぁ、今更仕方ないのに。
オレも「芦川美鶴」だけど。
本当は。
本当はお前とオレは会うはずがない現象だったんだ。
無限、にある可能性のなかのひとつ。
あいつら、は。そう亘達はお互いが重なり合った
現象。
オレ達もそう、であればよかったのにな。
 
「ハルネラ、を覚えているだろう亘?
オレがここにいると、光の境界が不充分なんだ。
今も。一人、で頑張って貰ってる。早く行かないと、
ヴィジョンがさ。不安定なんだ」
女神との約束。冥王との、盟約。
オレ達の護りたかったモノたちが、喪くならないように。
 
「お前さ、どっかいっちゃうのか?えぇと、芦川?
芦川が二人もいると困るけど!でも、さ。なんか、」

「小村。俺達が口を出す問題ではなさそうだ。
まぁ、一番迷惑をかけた奴が。あのとうり、
だんまり、だ」
 
少し、でも。
オレもお前達と重なり遇えてよかったよ。
小村、宮原。
 
「そんなのって、そんなのって、」
亘、が相変わらずのお人好し加減で首を振る。
 
    「遅い!!!!!!!」
イツカ、が。それまで、黙っていたイツカがいきなりむくれて、叫びだした。 

「遅いよ!ミツル!!遅過ぎ!一回ぐらい、逃げるのは女の子の場合作戦だよ??もう!待ちくたびれて、亘に乗り換えようかと思っちゃったじゃない!」
 
「えぇぇぇぇぇぇ!」
「ボクは、そんなこと聞いてないよ!」
「何言ってるのか一行もわかんないぞ!わかるか?宮原!!」
「俺だって初耳、だ」
「俺が、一番聞きたいんだが、」

亘を始め、分身が、小村が宮原が。
美鶴も、含めてやかましいことこの上ない。 
そうか、そうきたか。
本当、にイツカ。お前には驚かされてばかりだ。
 
「亘!そういうことだから!ごめんね、ミツルが迎え
にきちゃったから!!あなたと一緒に行けないの!」
 
ふわり、とイツカがオレのところに戻ってくる。
怒り、ながら。でも、嬉しそうに。
 
「いいこと?ミツル。あたし、戻る前に。行きたいとこあるのよ。あの女のとこよ!『女神様』って言われてる
あの女に一言、がつんと言ってくるんだから!そうね、忘れてたのよあたし。あの女に面と向かってケンカするの忘れてたわ!あぁ、疲れた!本当は、ケンカすればよかったのよ」
 
ふぅ、とさも疲れたようにオレに手を差しだす。

「ミツルは、あたしをひとりにはしないんでしょう?」

いつか、の。
出逢った時と同じように。
 
「そうしたら。ソウゴリカイってやつ?してやってもいいわ。あぁ!もう。疲れたからミツル、おんぶね!」
 
そっと、その手を。
いつか、のように。手を取る。
「まったく。イツカには、降参だよ」
「そんなの、当たり前でしょう?ミツルがあたしを
呼んだんだから」

―――――ミツルがあたしを、必要としてくれたんだから。あたしは、ミツルに戻るわ、
       とにいっとイツカが笑う。
 
そろそろ、か。
そろそろ、夜が明けそうだ。
そろそろ、このセカイともお別れ、だな。

「美鶴、お別れだよ。そろそろ、夜が明ける。
お前が、このセカイを壊さなければ。
オレはここから出られない」
美鶴、の瞳が大きく揺らいだ。
「俺は、」

美鶴が言おう、としている言葉を遮る。
もう、充分伝わっている。
「オレは、全然可哀相な、お子さんじゃぁない。
だって、オレはお前だろう?オレはツイてる。
偶然だとしても、女神の気まぐれだとしても。
オレは幸せなカタチ、のオレ自身に逢えた」
少し、いや結構だけど。
お前、が羨ましいけど。
「お前、は絶対に。今在る幸せ、を護れよ。
もう、魔法なんか使えないんだから」

「ああ」
静かに、美鶴がうなずく。
それで、いい。
 
―――――――このセカイの、崩壊、が始まった。 
ずうっと、ひとりだと思っていたのに。
気がつけば、こんなにも傍にいてくれるやつら、がオレ達にはいたんだな。
光の、螺旋階段が降りてくる。
 
「じゃぁ、な。お前達はこの階段を下っていけばそれぞれの夢に戻れる」

見送るのも、見送られるのも好きじゃ、ない。
イツカを背負うと、オレは歩き出した。
「ほんと、におんぶするのね?」
イツカ、が言い出したことだろう。
くすくすと笑い合う。
一歩ずつ、前に。
 
「み、ミツルっ。ぼ、僕はごごご、」

呼び止め、られる。これが、あの勇者様か?

「美鶴、がいるだろう?亘。これからは、そいつが一緒だ」
「芦川っ、ばっかやろう」
「小村、宮原。話せてよかった」
「ああ」
「美鶴、」
最後に、アヤと叔母さんを頼む、と言おうとして遮られる。
「おい!!」
「俺が。ちゃんと、アヤと叔母さんを護るから!俺がこの現世で生きぬいて。
死んだら、天国にも地獄にも行かないから!
お前んとこに行くから!それまで、待ってろ!!」
 
        「ばーか」

思わず、漏れた言葉。照れくさくて、くすぐったくて。

      ありがとう、美鶴。
 
ミツルは、渡さないんだから!とイツカが吠える。
もうすぐ、夜が明ける。
薄いガラスのブルーと淡い朱を混ぜ合わせた暁闇。
永かった、オレ達の夜が。
ようやく、朝を迎えた。
      
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