暁闇に終わるオペラ～Mezza voce～

一昨日、になりますか。
素敵絵チャに参加できてよかったです・・・！
そうして、ばーか私・・・・な発言をして地味にへこむ。
勘づいた方様、深くお詫び申し上げます・・・・！！

くぅ！絵チャの時のテンションって別モノなんだ・・・・・！！
と、日常社会にでて気づくのもナンカチガウだろう、わたしよ。
つらつらと、へこんでみても仕方ないので。

なんだろう、最近ものすごく王道少女マンガが読みたくなってきた・・・！！
昨今の、少女マンガでもいいんだけども。

　　　「ナンカチガウー」

どき、わく☆感とか。
ロマンチックが止まらない☆みたいな。よごれちまったからかな・・・・

今回（唐突に）原作の一部を少し引用しました。どうしても、原作寄りに話を進めたかったのですが、
激しく原作と方向性も間違った話に・・・・！
すいません、もう少し続きそうです・・・！

補足：Mezza voce（メッツア　ヴォーチェ）は曲想記号で、ほどよく柔らかい声で

暁闇に終わるオペラ～Mezza voce～

　　　　「アナタの身体、あたしに頂戴？」

 

と、言った時。

口にだしてからそんなこと、本当は全然思ってないあたしに気づく。

 

どうして、そんなこと言っちゃうんだろう？

三谷亘、ワタル、わたる。

あたしは、初めて会うのにどうしてだろう？

 

こんなに、こんなに逢いたくて、逢いたくて。

憎らしくて、憎らしくて、それでも。

 

ほんのわずかに雑じる、「以前のあたし」の憎悪とは別のキモチ。

少しだけ、ミツルに「さようなら」と言った時の苦しいキモチ、に

似ている気がする。

 

「あなたは、アヤちゃんじゃ、なくて、」

「まったく、また会うとはね。ボク達一度会ってるだろ？前は香織さんの姿だったけど」

ボクを喚んだのはコイツだ、ともう一人のワタルがあたしを指さす。

 

そんなの、知らない。

でも、「知ってる」

あたしじゃない、でも「あたし」の記憶があたしには在るから。

 

「あたしには、イツカっていう名前があるの」

 

ミツル、があたしにくれたもの。あたしに、名前をつけてくれたもの。

 

「アヤ、でもオンバでもないの。あたしは、イツカなの」

「ふぅん、でもさ。その姿は、芦川の妹の姿なんだろ？」

 

「あたしは、あたしは。現世に行きたいの、身体が欲しいの」

「あなたは、僕の身体が欲しくて、あれから留まっていたの？」

あれから。
亘が「あたし」の身体に剣を突き立て、あたしは。
あたしは、消えたはずだった。
生み出される、はずなかったのに。
なのに。

 

亘をずっと、待っていたの。

チガウ、アタシジャナイヨ。

可愛い亘、憎らしい亘。わらわを、今一度拒むのであれば。

ワタル、ノカラダサエテニハイレバ。

わらわのこの手で、今度こそは。

アタシハ、ゲンセデ「アタラシイアタシ」ニナルンダ。

 

苦しぃ、よう。あたしは、あたしなのに。

あたし、があたしでなくなっていく。

誰か、誰か。たすけて。
あたし、は誰なんだろう？

 

「僕が前にあなたに言った言葉、覚えていますか？」

亘、がにっこりと笑いながら。

あたしに手を伸ばす。

なんて、なんてきれいに笑うんだろう。

 

「あなたが早くに本当の言葉を言ってくれたらって、その想いの重さ

を感じることができたらって」

どうして、今。あたしは泣きたくなるんだろう。

どうして、手を。

伸ばされた手を振り払えないんだろう。

 

「僕は、今度は逃げたりしないから。僕なんかでいいなら。一緒に僕に還り

ませんか？」

「おい、亘。ボクは反対だ！なんで、こんなやつっ、」

「だって。キミだって僕に還るでしょう？もう一人ぐらい、

いいじゃない？えぇっと、イツカちゃん？」

 

とても、とてもあたたかに微笑うのね、亘は。

 

「前のあなたはね、あなたも僕の一部だって言ってたんだ。だったらさ、

おいでよ。こんな僕でよければ、ですが」

 

あたしが、あなたを乗っ取らないとでも？

あたし、あなたを取り込んで、呑み込むことできるんだよ？

あたし、きれいじゃないんだよ？

 

触れなくても、こんなに。亘はあったかい。

ううん、亘だけじゃぁないよ。
あったかかったのは。

ミツルは、あたしの手を取ってくれた。
カッチャンは、手を握ってくれた。

ミヤハラは、身体をぎゅっとしてくれた。

あたし、が知らないあったかさ。

今迄、気がつかなくて。

違う、気づこうとしなかったんだ。あたし、は。

 

あたし、本当に亘の身体が欲しい、のかな。

ねぇ、「あたし」

本当、に亘が憎らしい？
あたし、の中の「あたし」が迷っている。まるで、迷子だ。
何をしたかったのか、どう、したかったのかわからなくなってる。
なんでだろう？
もうそろそろ、このカタチすらとれなくなるのに。
 

　　　　「悪いな、亘。イツカはお前には渡せないんだ」

 

――――――ねぇ。あたし、今とっても嬉しい、と思うんだ。
　　　　　　　　　もしかしたら、今度こそ。
　　　　　　　　　あたしは、「あたし達」はようやく。
　　　　　　　　　ひとりぼっち、じゃなくなるかもしれないんだもの。