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このブログは小説・映画の「ブレイブストーリー」の二次創作兼雑記ブログです。原作者様、各権利元関係者様とは一切関係ありません。
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やっとこさ。
ひ、ひとつ・・・・・もそもそ。
細かい言い訳のような、お節介な補足のようなものドモは。
あとひとつの項をあげてからどかん、とあげようかと思います。
ちょちょーいと、この阿頼耶(あらや)の単位について。

10のマイナス22乗です。
この阿頼耶、という単語については結構奥深いモノがあるのでそれをどかん!とお節介しにきますね。
しっかし、ほんとこの項書くまでにどんだけって言うか、ナァ・・・・
しかも微妙にこの項だけじゃ纏まりきらなくて、次項に持ち越して仕切りなおしたので・・・・・

結果、余計に時間が掛かったな・・・・・(ぼそぼそ)

本当に、こんな嘘吐きにお付き合い下さる心優しい御方様がたに・・・・

心より、感謝と懺悔を込めて。

こ、後悔なさらない方・・・・・今、しばらくお付き合いくだされば、とても嬉しいです!!

追記:先程、文字の大きさ(バラバラだった・・・!)と一部、急いであげたので文の一部が変なとこに繋がってたんですが・・・・直しました・・・・
うぅぅ。いらっしゃらないとは思うけど、もしかして読んでしまった御方様がいらっしゃれば・・・・
お見苦しくてすみませんでした!!

ううう。急ぐと・・・・ほんと駄目、ですなぁ・・・・・!!



     
     
        僕の「毎日」は、駆け足で走らないと置いてかれてしまう。


僕の側に在るセカイは「毎日」がとても忙しい。
いつの間にか「今日」が「昨日」に変わり、「明日」だったはずの一日が「今」になってる。
振り返ると、随分置いてきたモノがたくさん在ることに気付く。

「毎日」、のナカで大切なモノは少しずつ増えていく。
僕が手を伸ばせるだけ、抱えきれる範囲だけでも。
 どんどん、どんどん増えていくけども。

僕の手はそんなに大きくなんかないから。
手を伸ばせるだけ、抱えきれる範囲のナカから「どれか」を手放さなきゃいけなくなる。
じゃないと、早く走ることができなくなるから。
「毎日」、に置いてかれてしまうから。
 
いつも僕は、困ってしまう。
だって。
どれも、大切なんだ。「どれか」なんて選べないんだ。

それでも。
「どれか」を手放さなきゃいけなくなった時。

   僕はどんなカオしてその「大切だったナニカ」を置いていくのだろう?


狐草紙異聞ー桂男の項ー(後)阿頼耶

   
 『ほん、とうに、あなたも。莫迦、ね』

くすり。

「ばか、だって。イツカは誰に言ったんだと思う?」

何だか、哀しくて。可笑しくて。
僕は隣りの淡いヒカリを纏った女の子にそっと聞いてみる。
そっと、
 
耳打ち、のち、内緒話(そんな必要ないんだけどね)

ふふふっ、

ぴたり、と揃った解答にやっぱり哀しくて、可笑しくて微笑ってしまう。
もう少しだけ、暢気に笑いあっていたかったけども。  
 
「あの、ね。一緒に来てくれる?」
その子のカオにうっすら滲んだ戸惑いに、少し躊躇いながら。
 
ぎゅっ、と手をひく。
 
「美鶴が待ってる、っとと。ミツルもか」
 
大きく見開かれた榛色の瞳に、やっぱり似てるなと思ってみたりする。
うん。あの金の瞳とよく、似てる。
 

「お姫様が戻らなきゃ、オハナシは終わらないと思うんだ。ううん、オハナシを始めなきゃいけなかったんだよ、きっと」
 
ねぇ、お姫様。
随分待たせちゃって、ごめんね。
閉じてしまったオハナシを、もう一度始めよう。
ううん、ほんの少しだけ最後を。
少しだけ、僕らが書き換えてみるから。
 
      「行こう」


そうして僕らはこの
セカイにさよなら、する。
薄藍と朱が雑じった朝焼け色のこの、綺麗で淋しいセカイに。

ちゃぽぉぉぉん、

どこかでまた、蓮の花から涙にも似てる水雫が滴り落ちる音が、した。

*

「ごめん、なさい。ごめんなさいごめんなさい。ごめ、ん、」

最初は聞き間違いだとか、勘違いだとか思ったんだけど。

・・・・・声が、聴こえる。

さっきから、ずっとだ。
絶対に、違う。聞き間違いだとか、勘違いなんかじゃない。

どうしてだろう?
泣きそうな声。でも、精一杯我慢して。
この声の持ち主は「誰か」にずっと謝ってる。

『ちょ、何すんだよ、お前!!!それ、ボクらの身体だぞ!!!』
(えっと、あ。うん、でも)

ボクに言われて、「僕のカラダ」がどうやら大変みたいだってようやく気が付く。
実際、「大変みたい」どころではないんだけど。
イツカな僕を見て痛そうだなとは思う、んだけど。

思う、んだけど僕、どうかしてると思う。

・・・・大体「でも」、って何だ、「でも」、って。
 
その先に続けようとした言葉を押し込める。
多分、口に出さない方がいい。きっと、ボクは怒るだろうし。

・・・・・でも、僕。もう、このままでいいんだ、なんて。

『なっ、ばっかじゃないの!亘っ、こいつなんなんだよ!!』
(ね、落ち着いて。君は痛くないでしょ)

僕だって痛くないしって思っていたら、ボクに怒鳴られた。
痛くないからなのかな、なんて思うあたり、
僕のカラダのことなのに。
まるで他人事みたいな感じがする。

 
それよりも。
 
「ごめんなさいごめんなさい、ごめんなさいごめんなさい、」

僕以外は。
誰も、聴こえてないんだよ、ね?
そもそもこの声の持ち主は「誰に」謝っていて、何処から聴こえるんだろう。

折角聴こえるんなら、話し掛けれないか、なぁ?
上手くいくか、分からないけど。
漫画やアニメにはありがちな展開だし。

うん、やってみよう。       
 
眼を閉じて(ってなんかオカシイなぁ)僕の心の底、ってやつかな?
深く深く潜る感覚で、強く強く呼掛けてみた。

(僕の声、聞こえる?ねぇ、キミはどうしてそんなに謝ってるの?どこに、)
(・・・・・・あなた、は。亘さん?)
 
少し鼻に掛かるような、高い女の子の、声。
唐突に返って来た返事に、僕はびっくりする。
だって、出来過ぎだ。
漫画だ、アニメな展開だ、コレ。
 
(あ、あ、う、うん、正解。キミも、僕の名前知ってるんだね?)
(だってあにさまからよく、聴いてるもの)
(あに、様?よく、聞く?)
(うん)
 
えぇと、取り敢えず思い浮かぶカオはひとつしかないけども。
そもそも、こんな非常識な展開になってる辺り、僕の常識的な「日常」の知り合いのカオは浮かばないんだけど、ね。
多分、間違ってないだろうけど。
一応、聞いてみる。
 
(キミのお兄ちゃんの名前って、『美鶴』だったり、する?)
(うん!)
 
嬉しそうな、声。
さっきまでの、哀しい声とは全然違うのに、と思いながら、少し迷ったけど聞いて、みる。
 
(ねぇ。キミはもしかして。僕がキミに気付く前からずっと、美鶴に謝ってるの?)
 
短くはないけど、長くもない間があった。
 
(、うん)
(キミの声、美鶴に聴こえてないのは、知ってるんだよね?
 
口に出してからと言うか、思ってしまってから。
しまった、と思った。
 
(うん、知ってる。あや、ちゃんとあにさまに謝りたいんだけど、ね。あやがいるとこ、あにさまからは、ちょっとだけ遠いの)
 
・・・・・・ばかだ、僕。
 
聴こえないし、届かないのも知ってるのにずっと謝ってるのは何故だ?
そんなの、それしかできないからじゃないか。
それって哀しすぎる、けど。

美鶴が、この子の声を見つけない限りはどうしようもない、と思う。
大事なモノは、ちゃんと自分で見つけないと、駄目なんだ。
あのわからずやは。
長い時間、この子の声に気づきもしないで永い永い刻を過ごしてきたのか、な。

・・・・・・なんか、むかつく。
 
 
(ごめん、ね)
(亘さん?どうして亘さんが謝るの?あにさまが言うとおり、ね?
(言うとおり?)
(うん!『お人好し』)

・・・・・・結構、むかつく(もちろん、美鶴にだけど)

(亘さん、あやもう少しお話したかったけど。ちょっと、無理みたい)
(え、あ、あやちゃん?キミ何処にいるのさ?ぼ、僕が行っても遠いとこっ?)
(きっと亘さんからは近い、かなぁ。けど、あにさまからは遠いの。おかし、なハナシだよね)

ふふふっ、とあの最初に聴いた哀しい声が笑う。

(でも、ね。ほんとうはこんなにあや、あにさまの側にいるのに、ね?)

ずっと聴こえていたはずの声が、遠くなる時に微かに雑じった想い。
過ぎていく「時間」たちをとてもとても強い想いで、憎む声。

僕の「毎日」と言う「時間」たちは。
とてもとても忙しくて。
いつの間にか「今日」が「昨日」に変わり、「明日」だったはずの一日が「今」になってる。
振り返ると、随分置いてきたモノがたくさん在ることに気付く。

置いて、行かなければいけなかったモノたちだって、「大切だったナニカ」なんだ。

       
        あいせないわけ、ないじゃないか?


「待って、そう。そう、なんだ、ね」
 
キミが、何処にいるか解った、と思うよ。
僕が、出来る事も解った気がするんだ。

けど、――――   
 
 
「お前ね、そんなに簡単にいくと思うなよ?」
「へっ、え、え、え?」
 
突然降って湧いた声の持ち主は、僕のよく知った声で。
ばちり、と大きく眼を開けた僕はさらにびっくりした。
僕、いま仮にもボクの影な訳で。
 
だって、ありえないし。
目の前に近過ぎる程、にゅうっと寄せられたカオは美鶴だったから。
 
「なななな、なんで??み、みっ、美鶴が、ここにいんの??ってあっちに、も!」
「煩い。よく、見ろ。オレはミツルだけど、美鶴じゃない」
 
まあ、お前の連れと同じような存在って事にしとけって、鼻つままれた。
な、なんでぇぇぇ??
 
「息、止めてろよ。じゃないと、情けないツラがさらに見れたモンじゃなくなるからな」
 
なに、このアイアム、オレ。もしくは「オレ流」
余計なお世話なんだけど、って口を開く前にぐぅいっと鼻ごと身体が引っ張られる。
 
あの、鼻。鼻、もげるんだけど・・・・・!!
 
「じゃ、行くか」
「ふえぅぇ、どぅふぉにぃふぇさぁ」
「お前さ、ちゃんと言葉ってもん喋ろよ」

美鶴もどきのクセにっ、と言おうとした時。
僕のカオは「見れたモンじゃないツラ」になってた。
突然の、息苦しさ。
理不尽な場面展開。
苦情を言っても、良いだろうか?
 
ごぼぼぼ、ごぼぼぼぼお、ごぼぅり、

「っ!!!!ぐぅえっ、げっ、げっ、は、は、鼻にぃぃぃい!!!み、水って入るかー!!」
「煩いやつだな。だから、鼻つまんでやったろ」
「あのね!!そんなつもりで言ったんじゃなくてさ!僕は今ボクの『影』なんだろ!鼻に水が入るって事自体、おかしいだろーーー!!!」

ぴちゃぁぁぁん、
まぁるい葉っぱから水玉がきらきらと煌きながら降ってくる。


「つ、つめたっ、って。ここ、どこ?」
 
薄藍に染まる朝焼け色の空間。
見渡せば、緑色のジャングル。
桃色の花たちがまぁるい葉っぱと長い茎と一緒に揺れていた。
 
「ここがどこ、なんてお前もう解ったんだろ?」
「えぇーと、美鶴モドキ、」
「じゃなくて、ミ・ツ・ル、だ」

どさり、と僕の横に腰掛けた美鶴モドキ、じゃなくてミツルは。
ばさっ、と鬱陶しそうに水に濡れておでこに張り付いた前髪を掻き揚げた、んだけども。

「なんだよ」
「モドキ、でも。ミツルはやっぱり綺麗なんだな、って思って」
「あ、そう。お前ね。何気に失礼な事言ってるての、分ってる?」

だってこのミツルは美鶴と同じように肌が白くて。
けど、美鶴がさらさらの栗色の毛なのに、このミツルはまじりっけなしの黒髪。
美鶴は金の眼なのに、このミツルはキレイな赤い眼。
オマケに美鶴と同じ着物ってのがほんと、モドキだなと思う。

「えぇーと、誉めてるんだけど。綺麗な黒髪だよねぇ。あ、ミツルは黒狐なの?」
「違う。俺たちは、尾の色で狐の格付けをするんだ。俺は赤狐だ」
「ふぅん、しゃっこ。変なの。あ、ほんとだ尻尾の色、赤い」
「気安く、触るな」

ぱしり、と尻尾で僕の手を打つとしゅっ、と尻尾を消す。
美鶴もそうだけど、胡蝶さん他のアヤカシたちは僕からしたら、完璧に「人間」に見える。
(まぁ、眼の色だとかは別だけどねって。僕にしかみんな、視えないだっけ)
そういえば、耳とか尻尾を出したまんまって見たことないやってぼんやりしていたら。

「おい、ぼけーっとマヌケ面して呆けるな。行くんだろ?お姫様、助けに」
「なっ!!ちょっと、考え事してただけじゃん!!って、う、うん」
「来い。あいつの大事なモノの隠し場所、知ってるから」
「ねぇ、やっぱりここって」

ずっと聴こえていたはずの声が、遠くなる時に微かに雑じった想い。
過ぎていく「時間」たちをとてもとても強い想いで、憎む声。
どうしようもなく苦しくて、哀しくなるような問いかけ。

どんなに、小さくったって。
美鶴の声を、僕が見落とす訳ないじゃないか。
うん、解って、るよ。

  
     「お前、解ってるんだろ。ここは美鶴のナカ、だよ」


 

 
 
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