忍者ブログ
このブログは小説・映画の「ブレイブストーリー」の二次創作兼雑記ブログです。原作者様、各権利元関係者様とは一切関係ありません。
[200]  [199]  [198]  [197]  [196]  [195]  [194]  [192]  [191]  [190]  [189
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ふはははは!!!

く・クレームどんとこーい!!
消滅したモノを書き直した結果。

・・・・・・著しく予定が変更にならざるをえなくなった、と言うミラクル!

次回「涅槃寂静」で「桂男の項」終わろうと思ったらばー!!!
今回ー!!!終わんなかったー!!(終わらなくしたのは、自分のせいですけども)

・・・・・ので。

次回終わったてもまだ、小手先使って足りなくなった一回分の項を・・・・・足して、みます・・・・・
なんだ??ナニがいけなかったんだぁぁぁ!!!
そうして、オレ様なはずの黒さんがナニやら、ボク様と言う中途半端な存在にみ・えーる、み・えーる。

なんだか、やっぱり説明くさい項になってしまいました。
そうして、ぐーだぐーだと長いのですが・・・・

もし、よろしければ。
お付き合い、頂けたらとても。
とても嬉しいので御座います・・・・・よ・・・・・・



ねぇ、美鶴。
君が手に入れたモノは、本当に欲しいモノだったの?

美鶴。
僕は、さ。
美鶴は、間違ってるよって言いたいわけじゃないんだよ。

だって、君がどんな事をしても、何をしても叶えたかった願いに。
・・・・・僕が、ヒトが無遠慮に踏み込んじゃいけない、と思うんだ。

それに、ナニが「間違い」でナニが「正しい」かなんて。
決めつけるのはまだ、僕には難しすぎるんだ。

    だけど、君を見て思ったんだ。

君は欲しかったモノを手に入れたんでしょう?
でも、全然嬉しそうに見えないんだ。
君がそんなカオを、するから。
 
    、だから。
     
ねぇ、美鶴。君は本当にそれで、よかったの?


狐草紙異聞ー桂男の項ー(後)阿摩羅


 『お前、解ってるんだろ。ここは美鶴のナカ、だよ』


ぽぉぉぉおん、

桃色の花が、開いてふるるる、と僕らを載せたまぁるい葉っぱが揺れる。

「わわわわ!!ゆ、揺れるっ、落ちるっ!ナニこの花ーーー!!」
「こいつは蓮、だ。案外、丈夫なんだぞ。この花。ほら、な?」

ぶらぁぁん、ぶらららぁん、ぶわぁぁん、

「ばばっばば、ばかじゃないの、君ぃぃぃ!!!!」

件のあほ狐、じゃなかった。
赤狐のミツルがよりによってこの不安定極まりない、蓮の葉っぱの上で飛び跳ね始めた。


ぶらぁっぁあん、ぶらっららら、

「あははははっ!あいつにしては、キモチ悪いぐらい可愛らしいセカイだ!!!なァ、亘?」

・・・・・そんなこと、知るか。

って言うかそろそろ、跳ねるのやめてくれると嬉しいんだけど。
お、お、落ちたらどうしてくれんだこの、あほ狐・・・・!

ぴちゃぁぁっぁん、

「ばぁーか。こんなの、あいつが創ったまやかしだ。だから、ほら。大丈夫だろ?」

ふわり、

ミツルが水面に降り立った。

ぴ、ちゃぁっぁぁぁあああん、

ミツルが歩くとその跡を静かに、静かに水紋が拡がっていく。
にっ、と笑ったミツルはやっぱり綺麗で。

・・・・・・・それが、何だか悔しかった。

「じゃ、僕だってっ、は、は?はぁぁっぁああ??」
「うん?そういや、お前って、」

ぼちゃぁぁっぁぁん、ごぶごぶごぶ、ごぼぉごぼお、

「ああ!!そうそう!悪い、悪い。忘れてた。お前、『ニンゲン』だったなァ」
「っぅうっ、ぶはっ、っつはう!!はっ、はっ!!っミツル、この、」

・・・・・・・どあほぎつねぇぇぇぇぇえ!!!!


*

「ねぇ」
「なんだ」
「あの、さ。僕、ちゃんと葉っぱんとこ歩くし、1人で大丈夫なんだけど、」
「煩い。コレが一番手っ取り早い。少し、黙ってろ。ぎゃんぎゃん、喧しいやつだな」

うぅーん、と。
だからと言って、一応僕は小学5年生なわけで。
この歳になって、その、まぁ、おんぶって・・・・・・ヤメテ欲しいんだけど。
でも、確かにミツルが言うように手っ取り早い、のかもしんないし。

・・・・・まぁ、いいか(なんか、考えるの面倒になってきた)

まぁるい蓮の葉っぱが風にそよぐ。

ぴ、ちゃぁぁぁぁん、ちゃぽぉぉおっぉん、

そのたんびに、水雫が滴り落ちて水面に水紋が拡がる。
美鶴が創った静かな、静かなセカイ。
穏やかに、キレイに造られたセカイ。

    でも。なんだろう?どうして、こんなにカナシイんだろう?


「お前、聞かないんだな」
「何を?」
「オレはほんとのとこ何者だとか。なんでこんなとこに連れて来るんだ、とか。どうしてあやがこいつのナカにいるんだ、とかさ」
「あぁ。だって、来ちゃったんだから、難しい事考えても仕方ないし。それに僕、意気地なしだから」

だって、僕は。
僕は美鶴の背負っているモノの重さを知らない。
むやみに、僕が踏み込んでいいのかも解らない。
それなら、黙ってるしかないじゃないか。

・・・・・違う。結局、僕は臆病なだけだ。

それに、卑怯なんだ。
色んな理由を捜して、見つけて、人のいいフリをするクセに。
美鶴が背負ってるモノの重さを知るのが怖いクセに。

それでも。それでも、美鶴の傍にいたい、なんて。
そんな自分が嫌に、なる。

「お前は、意気地なしなんかじゃないさ」

ぽぉぉぉん、

また、ひとつ。桃色の蓮が、花開く。

「ふ、ん。なぁ亘、知ってるか?蓮は咲き方ごとに名前が付けられててな。一日目は、ためらい咲き、二日目は迷い咲き、三日目はゆだね咲きって呼ばれてるんだ」
「ふぅん、よく知ってるね」
「躊躇うことも、迷うことも捨てた奴が、自分のナカで咲かす花が蓮、か。笑わせる」

小さく、洩らされる乾いた哂い。
こんなに近くにいるはずのミツルの声が遠くて。
それが、悲しくて。そんな風に笑って欲しくなくて。

「ねぇっ!!捨てたくても、捨てられないからっ、だから!ここにっ、咲いてるんじゃ、ないのか、な」
「亘、オレはさ。美鶴の影なんだ」
「へっ?え、と。か、げ?」
「そう、影。お前さ、アヤカシにどうして影がないか解るか?アレはな。影を自分のナカに獲り込んでるからだ」

ぴちゃぁぁあああん、
 
「けど、『神』には影は不要でしかない。だから、『神』は影を切り捨てる。影によって躊躇うことも、迷うこともあってはならないからだ」

ただ、ただ静かだった。
その静かさが僕には少し、息苦しかった。

「影ってのは、もう1人の自分。まやかし、なんかじゃない。影が司るモノは憎悪、憤怒、嫉妬、怨み、そんな禍々しいモノ」

だけど、と呟いて、ミツルが歩くのをやめる。
 
「なぁ、亘。憎悪は、嫉妬は、憤怒は、怨みは。そんなに、そんなにいらないものか?」
 
少しの沈黙の後に吐き出された言葉は、多分。
僕に言ってるんじゃない。

ぴちゃぁぁっぁああん、
 
「いらない、と言うなら。何故、存在するんだ?いらない、不要なモノならば。最初から産まなければよかったじゃないか?」
 
ねぇ、美鶴。
君が手に入れたモノは、本当に欲しいモノだったの?
君がいらない、と捨てた者は本当にいらなかったの?
 
神様って、不便だね?
人を無条件で愛さなきゃいけなかったり、人の傍に寄り添わなきゃいけなかったり、人の希望にならなきゃいけなかったり。

人を嫌うことも、人から逃げることも、人に失望させてしまうこも、できない。
自分のこころだって、捨てなきゃいけない。
とても不自由、なんだね。
 
うまく、伝えられるだろうか?
ミツルの細い背中におでこをこつり、とつけてみる。
ごつごつとした、輪郭。確かにここに有る、輪郭。
 
「ソレって、難しいね。憎悪とか嫉妬って、愛情ってやつ?に似てない?憤怒とか怨みがなければ赦す必要もなくなるよね?まぁ、ウラミツラミって出来れば遠慮したいとこだけど、ねぇ」
 
僕は実際、憎悪だとか、憤怒だとかよく解らない。
言葉は知っていても、理解なんかしてない。
だけど、

「いらないからって、必要ないからって、『なかったこと』にするのは間違ってる、と思う」

    だって、捨てるばかりではナニも産まれなくなってしまうよ。
     きっとセカイは、喪われていくばかりになってしまう。
 
「はん!偽善者め」
「うわ、聞いときながらそれって、どぉなのさ!」
 
むっつりと、黙ったまま。
ミツルはまた、僕を背に乗せて歩き始める。

ぴちゃぁぁっぁん、

    
     気がつくといつの間にか、息苦しさが消えてた。


緑のジャングルのさらに奥の奥。
 辿り着いた先にひっそりと咲く、ただ一輪の蓮。
見上げた蕾は固く閉じたまま。
 
 
「放って、」
「え?」
 
僕を近くの葉っぱに降ろすと、ミツルはその蓮の茎にそっと、触れた。
 
「放っておこう、と思ったんだ。あいつとはもう関係ないんだし。どこにだって、行けた。お前は怒るだろうな?オレは随分いろんなやつに潜り込んで、遊んだ」
「怒んないけど!あの、さ。遊んだって。ぜ、絶対お、穏やかじゃない、ああ、あ、遊びだよね?」
「ははははっ、まぁそうだな。だって、オレ『影』だもん。けど唯一、行けない場所があってな」
 
・・・・「だもん」、じゃないだろ、「だもん」じゃ。
 
「どこ?」
「ここ。美鶴のナカ、だ」
 
はぁっ?はぁ?ハァァァァァ????
 
「来てるじゃん!!しっかり!!ここにいるじゃん!!」
「いちいち煩いやつだなァ、まぁ聞けよ。『神』って存在になったあいつに、オレが潜り込む事は不可能だ。『神』に憑け入る隙なんて皆無だからな」
 
アレー?現にしっかり、このセカイにイマスケドネー
 
「あぁ、そうそう。お前が見てるオレは、そうだな。ニンゲンで言う、魂ってやつだ。ちなみにオレ、躯あるから。まぁヒトガタじゃないけどな。」
「あの、言ってる事がイマイチ解んないけど」
 
・・・・物凄い眼で睨まれたので、黙ってる事にする。
 
「ふん。だから。いるんだよ、臭いやつが。自分の手を汚さずに我が儘を通そうとするやつ、がだ」
「あの、僕。桂男さんに誘拐と言うか、拉致と言うか、連れて来られたん、ですが?」
 
・・・・やっぱりイマイチ、よく解らない。
 
「あいつらは。あの女の、我が儘に付き合ってやってるだけだ。それにあいつ、は。オレと同じだから」
「ワガママ?あいつ、あいつ、ねぇ。あいつらじゃないんだ?」
 
ミツルはゆっくりと僕の方を見ると叩きつけるように、吐き捨てた。

「オレたちを産んだ創世の女神が。
 今度はオレたちを。いや、オレたちだけじゃなくて、お前らニンゲンも、」
「僕ら、も?」



             「『なかったこと』に、したいんだよ」

         
 
 
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ブログ内検索
プロフィール
HN:
みな
性別:
女性
自己紹介:
ひっそり、こっそりと生息中。もういい歳なのにかなりチキン。勢いだけでブログを立ち上げると言う暴挙にでました。
フリーエリア
フリーエリア

やっとバナーを貼り付けることが 出来ました・・・!
  2種類頂きましたので。   お好きな方をお貼りください。 このブログを読んで下さる方様で、奇特にもリンクして下さるのであれば、ご自由にどうぞで御座います。

URL:http://minaesleo.blog. shinobi.jp/

フリーエリア
ブレイブストーリー プチオンリー
やっと(超絶)応援・・・!
フリーエリア
VISON EXPO
ようやく(超絶)応援・・・!
最新トラックバック
最新コメント
[10/22 いとと]
[10/24 みな]
[10/23 ままん]
[09/29 みな]
[09/29 みな]
バーコード
カウンター
忍者ブログ [PR]