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このブログは小説・映画の「ブレイブストーリー」の二次創作兼雑記ブログです。原作者様、各権利元関係者様とは一切関係ありません。
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うぅむ・・・・!結構カッちゃん視点でSSを書くと言うのは気を遣いますね・・・・
いや、誰視点でもそうですが。第3者視点で書いた方が解りやすい時もあるのですが、うん。
苦手なんだよなぁ・・・・・でも、うぅん・・・・・!
例えば、亘視点で狐なんかを書く時に「小学生がそんな表現しないよなぁ・・・・」とぼんやり呟いてみたり。
こうなると、しぶしぶ違う表現を探すハメになる。

でも、第3者視点だと文体が整わなくて崩壊してみたり。玉砕・・・・!
などと、ぐるぐるしている愚痴を呟いてみました。
好き放題、書き散らかしている訳ですが・・・・!いいのかな?とおたおたしてみる。

そうして、先週からちーっとも書く速度が上がらない自分にへこんでみたり。
いや、待て。まだ、今週は終わってないし・・・・!
と、踏ん張ろうかと思います。

押し付けSSたちとか!芦川さんちとか!狐とか・・・・道のりは長い・・・・

思いっきり言い訳の追記:9月28日にあげたんで過去日記になりました・・・・昨日、あげてたんですが・・・・少し手直ししたくて15分程でさげたんですね・・・・たいして変わってない・・・この悲しさよ。

克美くんの非日常な日常(後)


         
  「喜べ、カツミ。お前んちでしばらく我慢してやる」


夕暮れの宵闇色に浮かぶ金の眼を細めて。
ひどく愉快そうに。
そう、地球外生物は哂った。



にぎやぁぁぁぁぁぁ、と啼き声ひとつ。
ただし、さっき聞いた啼き声よりも心なしか低い啼き声になっている気がする。

「ヤロウが、さ。よってたかって女の子、苛めるもんじゃぁないぞ」

    「はぁ?おれたち、別にイジメてないし」

我ながら、何言ってんだ俺と思ったけども。
ただ、さ。
憶い出せない誰かに、似た顔の。
なんとなく、この子の泣き顔は見たくないと思ったから。
こいつらには穏便に消えて貰わないと。

「早く帰んな。じゃないと、げんこつな」
俺は、ヘイワシュギだから。にーっこり笑ってやる。

「なにげんこつって。ばっかじゃないの」

・・・・・・・・・我慢だ、俺。

「も、いーや。あーあ、結局ただのねこだったしさー」
「ねー、やっぱりそのねこしゃべんなかったねー」

   ねこが喋るわけ、ねーだろ。
クラスの女子どもも、確かねこが喋るとか言ってたな。

「学校の怪談」ってやつは、大概が誰かの作りバナシなわけで。「嘘」が「嘘」を呼んでいつの間にか作りバナシが「本当にあった怖いハナシ」になる。

まぁ、俺もユーレイってやつを見たいって思ってた時期があったから人の事、言えないんだけど(三ヶ月前までは、だけど)

「ほれ帰れ、帰れ」
くそガキどもに、手をひらひらと振ってやる。
それで、オシマイと思ったんだけど。
ふぅ、と一息ついて女の子に声をかけようとしたその時に。
 
「おい」
「?」
「おい、お前。避けた方がいいぞ」

そう言って、目の前の。
女の子の腕の中にいる、ねこと普通呼ばれる生物が。
金の眼をぎょろり、とさせて俺を見た。

・・・・・・・・・・・・・な。

「アヤ、こいつからもう少し離れろ」
「は?な、ななななな、なん!ってぇぇぇ!!いってぇぇぇぇぇぇぇ!」
「ばーか!ばーか!」
どうやら、くそガキは最後までくそガキだったらしい。 
鈍い痛みが背中に走る。
 
ばらり、ばらりと玉砂利の小雨がそこここに、降る。

あははははは、と高い声を残しながらあのくそガキどもは。
すぐ逃げれる場所から、神社の参道の玉砂利をしこたま俺めがけて投げてきやがった。

玉砂利は平べったくて結構厚みもある。それなりに、当たると痛い。

「あいつらぁぁぁぁぁ」
「やめとけ、じきに飽きる。馬鹿どもは放って置け」
確かに。
確かに、すぐに逃げたのかもう玉砂利は降ってこなかったけども。

そいつは。

ねこ、と普通呼ばれる生物は優雅にとっ、と少女の手から地面に降り立った。
 
「アヤ、大丈夫だったか?」
「う、うん。アヤはだいじょうぶだよ」

   ねこは普通しゃべんないだろう、普通は。

あんまりにも、自然にそいつが喋るもんだから。
俺の中の常識、間違ってたんだろうかとも思ったけども、いや。
違う、一般常識ではねこは喋らない。

    こいつが、地球外生物なだけなんだ・・・・・!!

「う、わぁぁぁっぁぁぁ!!!!な、な、な、ね。ねこが、しゃ、」
「うるさい、ちゃんと喋れ。悪いか、ねこが喋って」
「ねこは普通しゃべんねーんだよ!」
「ふん。それはこのセカイだけの決まりごとだ。俺のセカイでは喋る」
「はぁ?ややや!やっぱり、地球外生物じゃねーか!」

「あ、あのね」
女の子がおずおずと口を開く。
 
「助けてくれて、ありがとうおにいちゃん。アヤも最初はびっくりしたんだよ。ねこさんが喋るなんて思わなかったから」

もともと、おしゃべりなんだろうなぁ。
女の子はその地球外生物との出会いから、自分がつけた名前の理由迄を人に話せるのがよっぽど嬉しかったのか。喋り、続けてくれた。
 
しっぽが欠けているからカケオって言うんだよと、ころころと得意げに笑う。
 
「言わせて貰えば、ほとんど役に立たなかったけどな」
くわぁぁ、とカケオがあくびをひとつしながら可愛くないことを言う。

「ねこのくせに言うじゃねーか」
「あのね、おにいちゃん。カケオは元のセカイに帰れなくなっちゃったんだって」
「はぁ?」
「アヤ。正確に言うと今は帰る手段がないだけだ。帰れなくなった訳ではないよ」
 
・・・・・・・同じじゃねぇか、それって。
 
「コムラカツミ、お前もうちょっとマシな顔できないのか。見苦しい」
「な、んで俺の名前知ってんだよ」
「それだ」
 
ひゅっ、と指されて見た先にランドセルにひっかけてある、白衣を入れた給食袋があった。
あ、これね。確かに、でかでかと俺の名前が書いてあるけどさ、なんか。
 
なんか、むかつく。
俺の中で今は思い出したくないやつの顔が一人、浮かぶ。
あいつにそっくりでやんの、こいつ。
 
「ごめんね、カケオ。アヤが、『ねこさんがしゃべるんだよ』ってクラスのこたちに言っちゃったから」
 
なるほど、だからか。
しゃべるねこ、のハナシの出所はこの子か。
 
「いや、アヤが気にすることはない。俺が行き先を間違えただけだから。ただ、このセカイのこの町にも稲荷はあると思ったんだが、なくてな。それが少し困っただけだよ」
 
おーい。もしもし?
帰れなくなったんなら、少し困ったどころじゃねぇんじゃないのか。
 
「カケオこれからどうするの?アヤのおにいちゃんに言えば、きっと、」
「いや、いいよ。アヤが困るだろう」
やんわり、とアヤの申し出をカケオが眼を細めながら断る。
「でも」
 
あ、なんだろう。
今、あの地球外生物がこっちを見た気がするんだけど。
俺、なんか次の展開が読めてきたんだけど、気のせいかな。
気のせい、かな・・・・・・物凄く、嫌な予感がする。
 
「喜べ、カツミ。お前んちでしばらく我慢してやる」
 
夕暮れの宵闇色に浮かぶ金の眼を細めて。
ひどく愉快そうに。
そう、地球外生物は哂った。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
 
*
 
嫌な予感はえてして、当たるもんだと身を持って理解したこととか、この近くだと言うアヤを送った時にちらりと見た郵便受けに、これは何の呪いだと眩暈がしたとか、色々あるけども。
 
「ありがとう、ええっと小村のおにいちゃん」
「カッちゃん」
「え?」
「おにいちゃん、てガラじゃないしな。俺、『カッちゃん』て呼ばれてるから。その方がアヤも呼びやすいだろ?」
 
にこぉ、と笑うアヤにどきりとする。
 
   なんだ、これ?
 
「うん!今度カッちゃんちに、行ってもいい?アヤ、カケオに会いたい!」
「あ、うん」
 
アヤのさっきの笑った顔でチャラにしてもいいかな、と思った。

・・・・・・・・・思った、んだけど。
 
しゃっ、と本日二度目の空気を裂く音で現実に戻る。
 
「い、いってぇぇぇぇっぇええ!カケオ、か、顔を引っ掻くんじゃねぇぇぇぇぇ!」
「おい、カツミ。俺をダシにしようなんて思わないよな?」
「え、えぇぇぇぇえぇっ」
 
にぃやぁ、と哂うこいつの顔に頭の中に浮かんだ誰かさんと、あの有名な笑いねこの顔が重なる。
いや、訂正すると、カケオの顔が完全に誰かさんに見えてきた。
俺、近々眼科に行った方がいいと思う。
 
   「俺がここにいる間、アヤに手をだしてみろ」
 
―――――わかってるよな?
 
    芦川、お前・・・・どこまで・・・・・!!
 
 
 
さようなら、日常。
 
  そうして。
 
       こんにちは、非日常・・・・・・!
     
 
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