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このブログは小説・映画の「ブレイブストーリー」の二次創作兼雑記ブログです。原作者様、各権利元関係者様とは一切関係ありません。
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ふぅ。
今週なんとか、折り返しとかまでは書きたいなぁ・・・・ともそもそと思っております。
しっかし。ウチの美鶴はなぜに、書いててイラッとするぐらいへたれなのか・・・・!!
ツンデレ、なんぞ見る影もございません。そうして、亘が!!亘がいつになったら主人公という事をアピールできるのか・・・・待ってて亘・・・!!(だと、いいな)カッちゃんの男前加減に、正直びっくりです。

補足:Con grazia(コングラッツイア)は曲想記号で、やさしさを持って

放課後オペレッタ~Con grazia~


俺、小村克美は、今。
非常に困っている。うん。あれだ。
これは、多分。いや、絶対に。どうしたらいいか、わからないという状態だ。

「夢なら早く覚めろよ―――――――――っ」

おかしい。
布団に入った記憶はある。だから、これは夢だ。
俺は・・・起きたっけ?いや、起きてないはずだ。
一面、の乳白色に覆われたセカイ。

「いってぇ、」さっきからつねってるのに。
そろそろ顔が変形するんじゃないかな、俺。夢でつねっても、痛くないんじゃなかったか??
いけども、いけども乳白色のセカイ。
いつも見る夢とは、違う。なんだか。ここは、落ち着かない。
居心地、が悪い。そろそろ、目・・・・・覚ましたいんだけど。

「おーい、誰かーあと、ここどこだー」

誰もいないのは明らかなんだけども。つい、大声をだしてみる。

「はーい。なぁに―――――――?」
「うえぇぇぇぇぇぇぇぇっ」
返された言葉にびっくりする。いや、待て。誰もいないはず、だ。
おそる、おそる振り返る。
「?誰もいねーじゃん」
「そっちじゃぁないよ。こっち」
ぐいぃぃぃと服を引っ張られて物凄く、驚いたのは。・・・・言うまでもない。

「うあぁぁぁぁぁぁあっぁ!」
「うるさいよ、カッチャン」
そこにいたのは。

やせ過ぎ、とも言えなくない身体
人形みたいにでっかくて、ぱっちりとした瞳
柔らかそうな薄茶の髪を2つに分けた、おんなのこ

どっかで、見た顔なんだけど。どこでだっけ?
思い出そう、と考えてみるけど、さっぱりだ。

「あはははは。へんなカオ―――!」
きゃらきゃらと、笑う。
「初めて会うやつに、『へんなカオ』はねーだろ」
「だって。カッチャンのカオおかしいんだもん」
なんだ、ナニカが違う。なんだ、何が・・・違う?、そうだ。

「お・お・お・お・おま・・・な・な・んで・ななななな」
「何言ってるかわかんないよ、カッチャン」
くすくすくすくす。
何で、俺の名前知ってるんだ、こいつ。
くすくすくすくす。
いや、待て俺。これは、夢だ。
「知ってるよ、コムラカツミ。美鶴、のオトモダチ」
背中を、何か冷えたモノが這い上がっていく。
「ここはね、カッチャン。美鶴の夢の中、なんだよ」
「はぁ?これは、俺の夢だろ。っていうか、お前なにもんだよ」

「あたし、はイツカ。ミツルのトモダチ。でもね。はぐれて困ってたの」
「芦川の?友達?はぐれた?」
「うん。あたしたちね、カッチャンやミヤハラやワタルと遊ぼうとしたんだけどさ。美鶴が、邪魔してきてね。
閉じ込められちゃって、出れなくなっちゃったの。でも。カッチャンに会えたからいいや」

イマイチ、こいつの言っていることがわからない。芦川が、ミツルを閉じ込める??
いや、待て。違うだろ。その前にこれは、俺の夢、だろ。なんだか、頭んなかがぐちゃぐちゃになってきた。

「美鶴がいる場所は、わかるけど。行きたい?カッチャン」
そう、言われてもなぁ。まぁ、ここにいても仕方ないしな。

「あぁ、ってえぇぇぇぇぇ――――!」
にいっ、と嗤った顔がなんだろう。そう、チェシャネコの嗤いのように、そこに取り残される。
落下、落下、落下、落下。

きゃははははは、とイツカが嗤う。とても、とても楽しそうに。
どこまでも、どこまでも、どもまでも。嗤い声は追いかけてくる。

果て、はあるのだろうかと思った時に。
ずぅべしゃぁぁぁぁ、盛大に顔から着地。たぶん、俺の着地なんてきっと、こんなもんだ。
どさぁぁぁぁっ、と背中に軽いけど胃を圧迫するには充分な重み。

「ぐぇぇぇぇぇぇ」
「えーもう終わりー」
取りあえず、どいて欲しい。
「お前ね、ちったぁ、感謝とか、謝るだとかだな、」

かなかなかなかなかな。

遠くで、ヒグラシが鳴いている。
夏の夕暮れ時。日が沈む前の薄紫の色が辺りに広がっている。
目の前には。
城東第一小学校、が在った。
どうして、夏の夕暮れ時の学校はあんなにも淋しいのか、な。
あぁ、多分。
ここは、芦川の夢だ。俺はこんな淋しいセカイ知らない。

「あそこに、美鶴はいるみたいだね。カッチャン行くの?」イツカがついっ、と指さすのをぼんやり、見る。
「ああ」
芦川、がいる。誰か、が迎えに行ってやらなくちゃいけない。本当に。手のかかる、やろうだ。
「あのね。カッチャン。みんな、みんな美鶴のせいなんだよ!カッチャンも。ミヤハラもワタルも。あたしも、ミツルも、ここから出られなくなっちゃったんだよ!!」
「?な、なんだよ。急に」
「美鶴が、邪魔するの!せっかく、外に出て遊べると思ったのに!オトモダチ造ろうと思ったのに!あたし、美鶴大っきらい!こんなとこに閉じ込めて。ずるいよ!美鶴ばっかり。オトモダチ、造っちゃって!美鶴なんて、いなくなっちゃえばいいのに!」

ちっちゃいこ、が自分の感情をどこにぶけていいかわからないように。
むずがって、誰かの手を待っているように。わめき、続ける。

「カッチャンだって、美鶴キライでしょう??美鶴、いらないよね。ワタル取られちゃうんだよ?」
どうして。知られたくないこと、知ってるんだろうな?そうだな。でも。
「イツカ、違うよ」
あいつはさ。違う、んだ。きれいな、きれいな荊姫。自分からは、何もしない。いや、できないんだ。
ふ、と過ぎる記憶。
「俺は、『小村の友達』なんかじゃない」そう、言ったのは。
きっと、怖かったから。また、喪くしてしまうのが怖かったから。
それでも、期待してしまう自分に、どんなに戸惑ったろう。
あいつは、大ばかやろう、だ。だから。仕方ないから。

「俺、芦川の友達、なんだ。だから、イツカ。俺の友達の悪口は言うな?」
「カッチャンのばか!カッチャンなら、イツカの味方してくれると思ったのに!!」
むくれて、泣き喚く。
やれやれ、だ。そうか。こいつ、芦川に似てるんだな。

「ほら、イツカ。手だしな」
ぐわしっと、小さな手を握ってやる。ぶんぶん、手を振ってやる。
いたいよ、カッチャンと顔をしかめるのに。
困ったように、笑う。

「イツカと俺も。『友達』だ」
瞳、が大きく大きく、見開かれる。
「カッチャンは、イツカが嫌じゃ、ないんだね」
「当たり前だ」
にこぉ、と笑う顔は。うん、悪くない。
一緒に、いかないか、と聞くと。
えへへへ、と笑った。手、を繋いだままで。

そうして、ふたり学校の中に入ったまでは、よかった。
けれども、だ。


どこまでも、どこまでも、続く階段。
いい加減うんざりだ。
あの、野郎。どんだけ、どんだけ歩かせやがる!!

「大丈夫?カッチャン。美鶴の夢、だから。ここもね、美鶴が希んだカタチに変わってる」
「あいつ。うざい。暗い。むかつく」
「さっき、と言ってること違うよ、カッチャン。あ、」
イツカが指したのは屋上に続く非常階段、ってさっきまでなかった。

なんでも、ありだな、あのやろう。

かつん、かつん。
ふたり、螺旋階段を登った先に。一面、の氷野原。
夏、の夕暮れ。
屋上に氷野原。
奇妙でいびつな、空間。
「カッチャン足!下見て、」
ぺたり、としゃがみこむ。
氷、で閉ざされた中に写ったのは。
ひざを抱えてまるくまるく、うずくまる芦川、だった。

あの、ばか・・・・・!!

ごん、ごんごん、ごん。
俺は、殴り続ける。
ごん、ごんごんごん。まだ、だ。
「カッチャン?やめなよ、手いたいよ!」
まだ、だ。ごん、ごんごんごん。
この、わからずや。
俺じゃ、だめだろうけど。

むかつく。むかつく。
「カッチャン!」
イツカに。
大丈夫だ、と言いたかったのに。
あれ、俺、変な感じだ。口が、開かないや。自分、がナニカに変わっていく、のが解る。
ぱき、ぱきぱきき、ぱき。

「やだぁぁぁぁ!カッチャン!!美鶴のばかぁっ!!」

―――に、しないでぇぇぇぇ!

イツカの声が、もうほとんど聞こえない。
ばーか。本当に莫迦だな、芦川。
そんなことしなくても。
亘や俺や宮原はどこにも行きやしないのに。
あぁ、目が覚めたら。絶対一発殴る。

―――――――――――――――――なぁ。そんなとこで、泣くなよ。













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